中森明菜、百恵や聖子の曲をカバー 2年ぶり復帰

中森明菜  明菜、百恵と聖子を歌う−。デビュー21年目を迎えた歌手、中森明菜(36)が、大手レコード会社「ユニバーサルミュージック」と正式契約を結び、2年ぶりにメジャー復帰することが7日、分かった。3月20日に発売する第1弾は、シングルではなく、アルバムでの発売を予定。しかも、山口百恵、そしてライバルの松田聖子をカバーする。〔写真:カバーアルバムを発売する中森明菜。聖子や百恵の名曲を明菜流に歌い上げる

 メジャー復帰第1弾となるアルバムのタイトルは「ZERO album〜歌姫II」。平成6年に発売した「歌姫」の第2弾だ。

 収録曲は、デビュー当時から憧れの存在だった山口百恵のヒット曲「秋桜」や、「テレサ・テンの別れの予感」などバラード系の聴かせる曲ばかり全9曲を予定。明菜とスタッフが選曲リストを出し合い、相談のうえ決めた。

 その中でも、注目されるのが、松田聖子が昨年、NHK「紅白歌合戦」で披露した「瑠璃色の地球」のカバー。明菜と聖子といえば、何かにつけ比較され、何度も確執が伝えられた。しかも、聖子も昨年までユニバーサルに所属、因縁めいた関係でもある。

 もっとも、明菜自身、聖子の歌は大好きで、カラオケに行けば必ず数曲は熱唱するほど。“因縁のライバル”の名曲をどう歌いあげるかファンならずとも注目だ。

 一昨年、ガウス・エンタテインメントと契約を解除。昨年6月には、デビュー20周年記念曲「IT’S BRAND NEW DAY」を発売したが、評判はよかったものの音楽配信でのダウンロードだけという寂しいものだった。それだけに、メジャー復活にかける意欲には並々ならぬものがある。

 明菜は「今の時代やこれからの時代に歌い継いでいくべきだと私なりに解釈したものを基本的に選びました。どれも名曲ぞろいですよ」とアピール。「聴いてもらった後に明菜らしさはしっかり感じ取ってもらえる仕上がりになっています」と自信たっぷりだ。

 制作担当の森淳一氏は、「デビュー21年目で新たなスタート、という意味を込めて、『ZERO』というタイトルをつけました。明菜の癒しのある歌声を前面に出していきたい」と話している。

★オリジナルアルバムの製作も進行中

 明菜は昨年夏にファンクラブ「ファイスウェイ」を結成するなど21世紀を迎えて、新たな出発をきった。関係者によると、現在は、カバーアルバムとは別に、オリジナル・アルバムの製作も進めている。またコンサート・ツアーに向けての準備も進行しており、今年もファンに元気な歌声を聴かせてくれそうだ。

「歌姫II」の収録予定曲
松田  聖子 瑠璃色の地球
山口  百恵 秋桜
竹内 まりや シングル・アゲイン
テレサ・テン 別れの予感
ちあきなおみ 黄昏のビギン
伊藤  咲子 乙女のワルツ
庄野  真代 アデュー
久保田 早紀 異邦人
高橋 真梨子 桃色吐息