山拓“墓穴”「変態疑惑」で文春が逆提訴
ドロ沼裁判必至、イメージは完全失墜

山崎拓  「週刊文春」が報じた愛人への「変態行為」疑惑をめぐり、自民党の山崎拓幹事長(65)=写真=から事実無根だと提訴された文芸春秋側が異例の反撃に出た。なんと、山崎氏の行為は誣告(ぶこく)だとして、1200万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしたのだ。山崎氏サイドの思惑とは裏腹に、“変態裁判”が大きくクローズアップされるのは間違いなく、「山崎氏はまたもや墓穴を掘った」(民主党中堅)との声が出ている。

 山崎氏の「変態行為」疑惑は4月24日発売の週刊文春が、「元愛人の赤裸々手記 山崎拓『変態行為』懇願テープとおぞましい写真」とのタイトルでスクープ。

 先に同誌が報じていた25歳の愛人とは別の女性であるA子さんが山崎氏との愛人関係を告白したもので、山崎氏の子供を2度堕ろしたことや放尿プレー、A子さんの母親を交えた3人でのセックスを要求していたことなどを「変態行為」として暴露したものだ。

 山崎氏は発売当日、「記事は全くの虚偽で言語道断」として、名誉棄損罪で同誌の木俣正剛編集長らを刑事告訴。文芸春秋に5000万円の損害賠償を求める訴訟も東京地裁に起こした。

 その後も、週刊文春は追及スクープとして「変態行為」疑惑を報じ続けており、今月16日発売号では山崎氏に納得のいく説明を求めていた。

 反訴について木俣編集長は「本来は言論で応酬すべきだが、山崎氏が疑惑の説明をしない以上、法廷でウソを問いたい」としているが、「これで、山崎氏の思惑は完全に裏目に出た」というのは永田町有力筋の1人。

 「疑惑の出た政治家が出版社を訴えるケースは非常に多いが、途中でコッリ提訴を取り下げたり曖昧(あいまい)な条件で和解するケースが多いのも事実。山崎氏としても、文春を提訴することで、『変態行為』報道に幕を引きたいとの思惑があるのだろうが、文春の提訴で裁判がドロ沼化するのは必至。敗訴すれば大きな打撃になる」

 山崎氏の代理人は16日、「反訴は前代未聞ともいうべきもので法的根拠を欠くのは明白。不法な行為に強く抗議する」とコメントを発表。裁判の行方が注目される。

ZAKZAK 2002/05/17