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Lien〜終らない君の唄〜(Purple '00)


真っ暗な舞台。おもむろにモノローグ。
「辛い半年間でした」
スポットライト1条。ひとりパイプ椅子に腰掛ける若い男。
「鍵っ子というだけでまるで気狂いの如き扱い。同じエロゲーマーだというのに…」
「エロくないエロゲでも良いものは良いのに…」「だがっ!」
ライト追加。4、5つの光源が男を照らす。男は立ちあがる。力強く。
「私は手に入れた!新たなる信仰を。乗り越えたのだ!keyの呪縛を」
光が溢れる。どこから現れたのか沸き立つ観衆。シュプレヒコール。
「もうこれで同胞から見下されることは無い」
「もう私は鍵っ子ではないのだー!」
何時の間にか舞台はスタジアムに。鳴り止まぬ拍手。男は歓喜に咽びながら観衆に応える。
「『Lien』おもしれー!!!!!!!」

以上『Lien』終らせたときの僕の心的風景。ノリはBバージンのアレ。

いやあホントに面白かったです。このテの恋愛ゲームで『ONE』と比較しないでゲーム終らせられたの初めてです。僕もう鍵っ子やめますこれからは紫っ子です。まあ、どうせ『AIR』出るまでだろうけど。

ゲームデザインは朝/午前/午後/放課後/夕に分けられた1日のうち午前午後放課後を娘狙いのマップ移動+時折出てくる選択肢でイベントフラグのAVG。で、最初に文句つけておきましょう。テキスト巻き戻し不可。セーブロードは限定された時点のみ。声優ヘタ。音声調整がなってない。朝夕のテキストは使い回し。複数シナリオ同時展開だと違和感バリバリ。後半、日数とイベント量のバランスが取れてない。会話時の顔グラフィックにもうちょっとパターンが欲しい。今ちょっと思い浮かばないけど、ひょっとしてまだあるかも…。

でもそんなこと気になりません。僕このゲーム気に入ったから。つーかシステムの不備やゲーム的なアナが気にならないくらい面白かったというか。事故で死んじゃった主人公が何故か幽霊になって復活して、恋愛劇が展開されるっていうストーリーなんですが、ノリはおバカです。激おバカ。バカっぷりは『MAID iN HEAVEN』に勝るとも劣らず。あっちがムコウ側のイっちゃった人達によるひたすらなボケたおしゲーだったのに対して、こっちはお約束の解体とでも言うべきボケとお約束なツッコミによるコンビネーションで笑いを取ってます。もうコテコテ。「わかるヤツだけついてこい!」ってノリのライターの人に100点満点(僕ん中で)。多分僕みたいに()で自分ツッコミを入れたがる人間には相性いいんじゃないんでしょうか? でもハードロックだかヘビメタだかのネタがちっともわかんなかったのが猛烈に悔しい。スーパーバンドって言ったら、スティーブン(vo)、ユージン(g)、アギ(b)、ボビー(dr)とかだろ? やっぱり。 <一部の人にだけ分かるネタ

テンポの良いギャグシーンのなかでちょっと画期的だったのがミニウィンドウ。マンガなんかでよくある記号的お約束カットをミニウィンドウでカットイン。ギャグシーンのためにイベント絵を増やすことはできなくても、こういうやり方でギャグ演出ができるとは…。盲点。今後この手法をパクるメーカーが続出すると見ましたがどうでしょう? パクるなら、「ご利用は正確的に。アイフル。」使いこなすのは結構ムズいよん。

キャラは一癖も二癖もあるヤツばかり。ポエム無頼派の主人公ってなんか僕ちょっと親近感。妄想陶酔暴走思考しまくる彼は全国一千万ののび太君(僕含む)の希望の星。そうさ。眼鏡クンだってこんなに面白くなれるんだ。このゲームでギャグの特訓だ(僕もさんまの如くネタ幾つかメモりました)! 明日からはイカしたトークで女の子も君にコロイチ(死語かつ業界用語)さっ!

娘サンは4+1人。キャラデは線の細いエロくないエロマンガなかわいい感じ。おっとり糸目袴とドジメガネ退魔師はちょっと狙い過ぎなキャラ設定が気になりますが、コイツ等どうせ刺身のツマだし。本命はパッケージの表を飾るメイン2(+1)人。コイツ等の魅力(=ツッコミ)はかなりのモノ。娘サン達に限らず他のキャラも立ってます。特に親父。バカ。

エロシーンは各キャラ複数回用意されてます。ただエロ描写はウスくて使い物になりません。あんあんあ〜んって喘ぎに頼り切ってます。で、この喘ぎ。声優ヘタに加えて録音ヘタなもんで台詞台詞がブツぶつ切りです。棒読みでブツ切り。もう聞いてて笑いが堪えきれません。充分ギャグで笑わせてもらいましたからエロシーンでまで笑い取らなくても良かったんですけどねえ。でも絵的には結構。あんまりエロい絵柄ではないんですけど、パンツだけおろしてスカート捲りあげとか長い髪一房口で噛んでとか小技が効いてます。シチュエーションもちょっと良くて、精神上のエッチとか精神的3Pとか。なんのかんの言いつつヌかせて頂きました。もっとも濃厚なエロじゃないとチンポが反応しないヒトにはヌくなんて絶対ムリって、そんなレベルです。

なんかこのゲーム、感動ゲーの系譜で捉えてる人が多いみたいですけど、僕は違うんじゃないかと思います。これいうのってエンターテイメントっていうべきですよ。笑わせて楽しませて、ホロリとさせる。でも後味スッキリ。お涙頂戴で終らず爽やかに幕を引く。幽霊モノだしいつか来る別れがクライマックスになるのは最初から想像のつくことで、実際そうなるんだけど、主人公と女の子との関係が昇華されてて別れに悲壮感が漂ったりしないのです。わかつきめぐみの『So What?』(註)のラストに近いかも。うん。全体を通して『So〜』テイストが感じられますね。

ゲーム的には褒められたモンじゃありませんが、コンセプトとテキストはまさにプロのエンターテイナーの仕事。少女漫画的感性を持つ人ならかなり楽しめると思います。僕はすんげえ楽しかったです。

(註)『So What?』わかつきめぐみ
少女漫画。大名作。白泉男児の心の拠り所。文庫出てるから借金してでも読め卍

[ 好き好き大好き:鷹取晶 ]
キレのあるツッコミが恐ろしいまでに冴えるヒロイン。グッチ裕三@ハッチポッチばりのノリツッコミを完璧に使いこなしてます。もう凶悪にかわいいよ。コイツ。僕は主人公を振りまわす子悪魔キャラに滅法弱いっス。「愛されるおもちゃって幸せだと思わない?」はい。その通りです。僕をおもちゃにして弄くってください。
夏コミで『Lien』本作ろうと思ってるヒトいたらこんなん希望。お口でタマタマはむはむウサ耳でサオをきゅっきゅっ。いいと思わない? あったら僕買うよ。

[ 好き好き大好き:楠青葉 ]
今回2発行きます。Oh!ノースリーブ! Yeah!キュロット! Fantastic!ランドセル! Viva!スクール水着! ソプラノリコーダー&30cm定規! おんぶに抱っこに肩車! 僕の浪漫がBPM212で高速回転@右脇腹してます(嬉泣)。THE WORLD IS MINE! 世界はみんな僕のものーっ(意味不明のカチドキ)! 諸般の事情でサービスカットがないのが非っ常に残念ですがそこは想像力でカバーさッ(イイ笑顔)!