2005年11月17日 掲載 | |
「またプレーでき幸せ」 NYで会見 | |
会見で松井は、交渉中に移籍を考えたことを明らかにした。「もちろん、ここでプレーすることが一番の希望でしたが、(移籍の考えは)なかったわけではない。途中で多少はそうなっても仕方がないかなということもありました」。実際、折衝は期限当日の夜まで続けられ、一筋縄ではいかなかったことをうかがわせた。 松井は最終的にヤ軍の提示を受け入れた理由を、契約年数や年俸ではなく「ここでプレーしてヤンキースの大きなパズルのピースの一つになってほしいという気持ちが、非常に強く伝わってきた」と表現した。「その辺が一番うれしかった」。最後はトレード拒否権も盛り込んだヤ軍の熱意が、松井の心を揺さぶった。 ヤ軍サイドも、松井との契約内容は妥当とみている。キャッシュマンGMは「松井はグラウンドでの才能だけでなく、日本のファンをひきつける力がある」と述べ、ビジネス面での貢献度も力説した。 来季からは、これまで以上に「打って当然、打てなければブーイング」という雰囲気が強まる。「(目標は)毎日一番いい状態でグラウンドに立つこと。それを毎日毎試合できれば、いいパフォーマンスを出せると思ってます」。静かな口調に、超一流の評価を得た自信がみなぎった。 ●契約直後でお疲れ? 報道陣と草野球 投打に精彩欠く 「4番、ピッチャー、松井」。松井は会見終了後、マンハッタンで日本報道陣との草野球大会に出場した。しかし、大活躍した昨年とは打って変わって、投打ともにいまひとつの出来。試合も最終回に逆転負けを喫し、意気消沈した。 松井は推定約百二十キロの速球とカーブを武器に飛ばした。しかし、「素人いじめて楽しいか」とのやじに「楽しいねえ」と答える余裕があったのは序盤だけ。中盤、平凡な投飛を取り損なうと、下位打線に集中打を浴びて逆転を許す。再び逆転してもらったものの、最終回に1点のリードを守ることができず、完投もむなしく敗戦投手となった。 打撃も「らしい」当たりは右打席で放った中堅越えの二塁打ぐらい。巨額契約を結んだ直後とあって、勝利チームからは「給料高過ぎるんじゃない?」との声も。 |
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