走行時間に影響を及ぼした激しい雨
イタリアGP - チーム分析 - 初日
| 13/09/08 04:07 |
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イタリアGP最初のセッションを襲ったのは、上空から激しく落ちてくる大量の雨粒だった。ピットガレージの排水溝は機能せず、大量の水がガレージ内まで浸入してくる始末。メカニックたちが必死に水をかき出す姿が印象的だった。
それでも2週間前のモンツァテストで3日間みっちり走り込んだ10チームには、大幅なプログラムの遅れはなさそうだ。逆にウエットレースを見越した雨用セッティングを確認する機会が得られたことは、思いがけない収穫となったのかもしれない。
フェラーリ
ウエットコンディションとなったフリー走行1回目ではわずか5周の走行に抑えたライコネンは、フリー走行2回目のトップタイムをマークした。この日はフェラーリに2010年末まで残留することを発表したが、これがモチベーションとなったのだろうか?
フェリペ・マッサは午後のセッションで、ライコネンから0.4秒遅れの6番手という結果だった。ブラジル出身のマッサは「他のサーキットとは違い、1周目のタイムアタックで適切なグリップレベルを得ることに少し苦労したんだ」と説明している。
BMWザウバー
大雨が降った午前中はタイム計測を行わなかったロバート・クビサとニック・ハイドフェルドは、午後のセッションでキミ・ライコネン(フェラーリ)に次ぐ2-3態勢を築いた。ハイドフェルドは「ラップタイムは悪くない。この前のテストと同じような感じさ」とコメントしている。
マクラーレン
午前中はBMWザウバー勢と同じくタイムアタックを行わなかったマクラーレンの2人。午後のセッションではルイス・ハミルトンがトップから0.1秒遅れの4番手、ヘイキ・コバライネンはトップから0.5秒遅れの7番手だった。チーム代表のロン・デニスは「レースセットアップとタイヤ選択を意識したため、われわれは燃料搭載量を多めにして走行することに集中していた」と語っている。
ウィリアムズ
ニコ・ロズベルグは、14人のドライバーがタイム計測を行った午前に5番手タイムを計時。ドライコンディションとなった午後も競争力を発揮し、同じく5番手につけた。ロズベルグは「このレース限りのレスダウンフォースパッケージが機能してくれているわけだから、最大限の性能を引き出さなければ」と自信を見せる。
チームメイトの中嶋一貴は、午前はノータイムだった。午後はドライ路面ながらロズベルグから1秒差をつけられているが、「タイムアタック時に十分なスペースを得ることができませんでした」とコメントしている。
レッドブル
午前は1周のインストレーションラップしか行わなかったマーク・ウェバーだが、午後には8番手タイムをたたき出し、チームメイトのデビッド・クルサードに0.6秒差をつけた。
フォース・インディア
ウエット路面を得意とするエイドリアン・スーティルは、モンツァでも輝きを放った。午前には雨が本格的に落ちはじめる直前にタイムアタックを決め、トップタイムをマーク。午後もトップから0.8秒差の9番手につけた。
ジャンカルロ・フィジケラは2回のフリー走行共にチームメイトを上回ることはできなかった。それでも午後のセッションで13番手とまずまずの位置につけている。技術部門チーフであるマイク・ガスコインは「モンツァテストでもわれわれはコンペティティブだった」と胸を張っている。
トロ・ロッソ
ハーフウエットからドライにコンディションが変化したフリー走行2回目で、セバスチャン・ベッテルとセバスチャン・ボーデは、それぞれ10番手と12番手タイムをマークしている。
Honda Racing F1
午前中、雨が落ちる直前にタイムを刻んだルーベンス・バリチェロは3番手につけたが、ドライコンディションの午後には14番手。ジェンソン・バトンも15番手となった。ロス・ブラウンは「前回のテスト時と比べ、マシンのパフォーマンスは改善されている」と述べている。
トヨタ
ウエットコンディションの午前中はティモ・グロックとヤルノ・トゥルーリの2人はトップ10に入ったが、午後は失速。低い路面温度、硬めのブリヂストンタイヤ、レスダウンフォースパッケージといった要素がかみ合わず、TF108はドライブしにくい状態だったようだ。トゥルーリは「今回もまたハードなレースになりそうだ」とコメントした。
ルノー
午後のセッションに挑んだネルソン・ピケJr.は、ターン1でスピンを喫し、縁石上でストップ。そのままセッションを終えたため、タイムシート最下位に沈んでいる。しかしチームメイトのフェルナンド・アロンソもまた、大きく変わらない位置にいるのだ。それでもパット・シモンズは「フリー走行2回目ではとても重たい燃料で走っていた。この点を考慮すると、金曜日としては極めて通常のポジションにいると感じている」と冷静だ。
E.A, Source: GMM © CAPSIS International Kay Tanaka RACING-LIVE Japan
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