ハミルトン圧勝! 中嶋が快挙
オーストラリアGP - 決勝
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タイトル獲得に向けて、まずは1勝
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2008年シーズンの緒戦を飾るF1世界選手権第1戦オーストラリアGPの決勝レースが3月16日(日)、メルボルンのアルバートパーク・サーキットで行われ、注目の開幕ウイナーが決定した。
この日のメルボルンも快晴に恵まれ、気温36℃、路面温度51℃、湿度11%のドライコンディション。計58周で争われるレースは、のっけからセーフティカーが投入される波乱の幕開け。
オープニングラップではジャンカルロ・フィジケラ(フォース・インディア)、マーク・ウェバー(レッドブル)、セバスチャン・ベッテル(トロ・ロッソ)、ジェンソン・バトン(Honda Racing F1)、アンソニー・デビッドソン(SUPER AGURI)の5台が姿を消し、その後もトラブルや接触などによって次々とマシンが脱落していき、結局、計3回ものセーフティカー登場で、最終的にチェッカーを受けたのはわずか7台というサバイバルレースとなった。
そんな、し烈な戦いを制し勝利をもぎ取ったのはマクラーレンのルイス・ハミルトン。終始トップを譲らない完ぺきな走りで、2位に入ったBMWザウバーのニック・ハイドフェルドに5.4秒の差をつけた圧勝だった。
ヘイキ・コバライネンは2位が確実視されていたものの、最後のセーフティカー導入時に予定していたピットストップがかさなり、5番手に順位を落とした後、フェルナンド・アロンソ(ルノー)をかわすも、誤ってピットレーンスピードリミッターに触れてしまい、アロンソに抜き返されている。結局、5位でレースを終えた。
2位表彰台に上ったハイドフェルドのパートナーで、予選2番手を獲得したロバート・クビサは5番手を走行するも、中嶋一貴(ウィリアムズ)に衝突されてリタイア。
その中嶋のチームメイトのニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)が3位に入り、自身初のF1表彰台に上った。中嶋はクビサとの接触で順位を落とすも、1周遅れでチェッカーを受け、6位入賞3ポイントを獲得した。こちらはF1初ポイントである。
4位はルノー復帰戦となったフェルナンド・アロンソ。チームメイトのネルソン・ピケJr.は散々な週末を過ごし、オープニングラップでダメージを負ったマシンがチェッカーまで走り切ることはなかった。
Honda Racing F1のルーベンス・バリチェロは6位でチェッカーを受け、3ポイントを獲得。かと思われたが、ピットレーン出口の赤信号を無視したとして、レース後に失格処分となっている。
バリチェロの失格により、残り3周でストップしてしまったセバスチャン・ボーデ(トロ・ロッソ)が7位完走扱いで2ポイントゲット。また、ディフェンディングチャンピオンのキミ・ライコネン(フェラーリ)も55周目にマシンを止めたが、8位完走扱いで1ポイントを得ている。
その他、レッドブルのデビッド・クルサードはフェリペ・マッサとの接触でレース継続が困難となり、そのマッサは接触後もレースを続けたものの、V8エンジンが音をあげた。
また、トヨタのティモ・グロックはターン12の出口で大クラッシュを喫してリタイア。幸い、ケガはなかったとのことだが、左腕に包帯を巻いてサーキットを後にしている。チームメイトのヤルノ・トゥルーリもトラブルに見舞われ、トヨタ勢は2台そろって無念のリタイアとなった。
SUPER AGURIの佐藤琢磨はレース序盤に大きくポジションをアップし、苦しいながらも懸命にレースを進めるが、詳細不明のトラブルによりレース途中でマシンを降りている。
土曜日に行われた予選でダメージを負い、徹夜で組み直されたエイドリアン・スーティルのVJM01もサバイバルレースの最後まで生き残ることはできなかった。