松井が尚成に「ケツ出すな」…メジャー挑戦の後輩に珍エール

　【ニューヨーク２８日】ヤンキースからＦＡとなった松井秀喜外野手（３５）が、巨人からＦＡ宣言し、メジャー挑戦を表明した高橋尚成投手（３４）に初めて言及し、“珍エール”を送った。日米の文化の違いを受け「『間違っても、こっち（米国）でケツ出すなよ』と言っておきます」と冗談交じりにアドバイス。萎縮（いしゅく）せず、新たな一歩を踏み出すことの大切さも説いた。

　海を渡る後輩の決断はニュースで知った。助言について「そうですね…」と熟考の末、松井が厳命したのは“尻隠し”だった。かつては納会などで“尻出しパフォーマー”としてチームを盛り上げていた左腕。公衆の面前での“尻芸”は日本では笑いを取れたが、松井は米国では受け入れられないとみている。生活習慣や野球に関して文化の違いが多くあることを知ってほしい、という願いが言葉の中に含まれていた。

　だが、持ち前の明るさは失ってほしくない。ＦＡ宣言してのメジャー移籍は、自らも７年前に通った道。「最初は誰でも不安ですから。自分の手で切り開いていってほしい」とマジメなエールも忘れなかった。松井も言葉や調整法など日米の違いに苦しんだが、すべてをプラスに変え、世界一へと駆け上がった。

　最後は「連絡？　こちらからはしませんよ」と突き放したが、オリオールズ・上原の存在を気にかけていたように、かわいい後輩と米国で対面できる日を待っている。