松井４０歳まで現役！新たに４年ミズノと“生涯”アドバイザリー契約

フォトセッションでバットとグラブを手にしておどける松井

　エンゼルス・松井秀喜外野手（３５）が２３日、４０歳までの現役続行を誓った。アドバイザリー契約を結ぶスポーツ用具メーカーのミズノと新たに４年契約を結び、都内のホテルで会見した。初タイトルを視野に体との一体感を追求したバット、エ軍を意識した赤茶色のグラブ、手術を受けた両ひざを保護するタイツなど新モデルをゲット。強力サポートに「４０歳までプレーしたい」と大きな目標で応えた。

　エ軍と１年契約を結んだ松井が、今度は“大型契約”を勝ち取った。昨季で３年契約を満了したミズノと、新たに４年のアドバイザリー契約を結んだ。「ミズノさんには大変、感謝しております。僕も今年で３６歳になります。あと４年は引退できないな、というプレッシャーでいっぱいです」。生涯契約ともいえるオファーに、４０歳まで現役でやる決意がにじんだ。

　不惑のメジャーリーガーになるためには、重要な位置づけとなる移籍１年目。初のタイトル獲得へ向け、用具を改良した。昨季のワールドシリーズで３本塁打し、ＭＶＰを獲得したが、より上を求めて熟考、話し合いを重ねた。「どんな結果になっても関係ない。こう（改良）した方が良いという思いが出てきた」。頂点に立ったことで、より野球への向上心が、わいてきたという。

エンゼルス・カラーを取り入れるなど、部分的に改良した野球用具一式

　▽バット　重さ（８９０～９２０グラム）、長さ（８７センチ）はそのまま。グリップエンドから５センチの位置を直径で１・８ミリ太くした。「体との一体感を求めた」。形状はグリップにかけて緩やかにカーブを描く。より振り抜きやすくして、飛距離を伸ばす。

　▽グラブ　エ軍カラーをイメージし、赤茶色の「ローズブラウン」を採用した。形状は従来のほか、手のひらの手口（付け根）部分の幅を１・５センチ狭くしたものを用意。製作した岸本氏は「グラブを開く際のフィット感を重視しました」と解説。松井はバット同様、「一体感を求めた」。

　▽スパイク　赤のラインを追加。材質などは変更がなく、昨年終盤に使用していたクッション性の優れたもの。

　▽打撃用手袋　中指、薬指、小指にシリコン素材を入れた。３本の指を曲げにくくし、インパクトの瞬間、より力が入る。色はホーム用が黒基調に赤、白の組み合わせ。ビジター用は赤にグレー。

両ひざや腰を保護し、下半身を安定させるミズノ社製のアンダーウエア「バイオギアタイツ」

　ほかにも、ひざの筋肉、関節を保護する「バイオギアタイツ」を試す。「用具の力を借りて、ワールドシリーズでいいプレーができました。新たなスタートも頑張りたい」。松井は新しい“相棒”を手に、今後の現役生活を占うメジャー８年目のシーズンに挑む。

　◆日本人は２人　４０歳以上の日本人メジャーは、昨年のメッツ・高橋建（現広島）とカブス・田口（現オリックス）の２人だけ。５月２日に４０歳１６日のメジャー史上３番目の高齢デビューを果たした高橋は、９月２５日のマーリンズ戦に４０歳５か月９日で最終登板。田口は最終戦の１０月４日・Ｄバックス戦に４０歳３か月２日で出場した。今季のメジャー最年長は、１９６２年１１月１８日生まれのＪ・モイヤー投手（フィリーズ）で４７歳。史上最年長は１９６５年にアスレチックスで１試合だけ登板したＳ・ペイジの５９歳２か月１８日。