「エンゼルス松井」ロス入り！地元ファン「ＭＶＰ」コール

　【ロサンゼルス（米カリフォルニア州）１５日】ヤンキースからＦＡとなりエンゼルスと１年契約で合意した松井秀喜外野手（３５）が、ロサンゼルス市内の病院でメディカルチェックを受けた。問題がなければ、１６日にも入団記者会見が行われる模様だ。ニューヨークから移り住む松井に対し、地元のロサンゼルスは歓迎ムード。メディアもトップ級でワールドシリーズＭＶＰの入団を報じるなど、早くもゴジラフィーバーが始まった。

　東から西に場所は移っても、人気は変わらなかった。同じカリフォルニア州内でトレーニングをしていた松井は、入団までの最終チェックとなる身体検査を受けるため、ロサンゼルス市内の病院を訪れたが、いきなりのラブコールが待っていた。入団発表前ということもあり、診断後は警備員に囲まれ、人目を避けるように病院を後にしたが、思わぬ歓迎を受けた。館内の男性が「アレは松井か？　ＭＶＰ！　ＭＶＰ！」。新天地のファンの声援だった。

　ホームグラウンドとなるエンゼル・スタジアムでは、広報担当者が集まった日本の報道陣に対応した。「入団会見の予定など、まだ発表できることはありません」と慎重な姿勢を崩さなかったが、結果に問題がなければ、１６日にも入団会見が行われる見込みだ。日本における松井の注目度の高さに、別の球団職員は「多くの日本人、メディアが集まると思うと、これから楽しくなるね」と入団を待ちきれない様子だった。

　地元メディアもトップニュースで松井を扱った。ロサンゼルス・タイムズでは、１面で松井の写真を掲載。「松井のつり上げには成功した」と主砲の獲得を報じた。その中で松井獲得に熱意を見せたソーシア監督は「彼は経験豊富な打者でほかの選手にない能力を持っている。素晴らしいシーズンにしてくれる」と期待を寄せた。

　守備機会を含めた全試合の出場、背番号「５５」、４番への期待など、好待遇を用意した球団だけでなく、早くも地元からの“熱視線”を浴びた。日本からの観光客やスポンサー企業のバックアップなど、今回の移籍でふくれあがることが予想される。大きな期待を背負い、松井は野球人生の新たなページを開く。