松井、ゴジパパ誕生日弾…パドレス２Ａ相手に３の２、４打点

　ヤンキースの松井秀喜外野手（３４）がまたも“メモリアル弾”を放った。パイレーツの２Ａ相手に本塁打を含む３打数２安打４打点と格の違いを見せつけた。この日は父・昌雄さんの６７歳の誕生日。２６日の結婚記念日弾に続き、またも節目に祝砲を打ち上げた。

　とらえたボールは右翼へ大きな弧を描き、フェンスを悠々と越えていった。「まだしっくりときている感じはしない。結果は良かったですけどね」２回無死一、二塁の２度目の打席で会心の当たりの３ランは飛び出した。

　チームはこの日、ブレーブスと対戦したが、指名打者が使えないため、マイナー戦に「３番・ＤＨ」で出場した。試合は毎回、３番目に打席に立つことが許される“松井特別ルール”によって行われ、海の向こうにいる父へアーチを届けた。

　この１週間は松井家は記念日ラッシュ。２６日の自身の結婚記念日に続き、２８日は父のバースデー。翌２９日は両親の結婚記念日とおめでたいことが続く。今年の誕生日には音楽好きの父のために、高性能のオーディオ機器と直筆の手紙を添えて贈った。そして何にも代え難いアーチのプレゼント。昌雄さんは「さっそく、音楽を聴いています。ホームランも打ってくれてうれしいです」と喜んだ。

　初回１死一塁の第１打席では右中間を鋭く破る適時二塁打を放つなど打撃好調のように映るが、松井に言わせると「状態は良くない。状態が悪くても甘い球は打てる」と納得はしていない。試合後はマイナー施設からキャンプ地の本球場に戻り、打撃練習を行った。ヤンキースの４番として恥じないプレーを見せるため、松井は黙々とバットを振り続けている。