松井秀の１１戦連続安打から逆転サヨナラ！ヤンキース４連勝

９回無死満塁、ポサダの左中間適時打でサヨナラ勝ちしたヤンキース。松井秀もナインと４連勝を喜んだ

　◆ヤンキース１０ｘ－９エンゼルス（１日・ニューヨーク）　ヤンキースの松井秀喜外野手（３４）が、またチームに強運を呼び寄せた。エンゼルス戦の９回、１１試合連続となる安打を放って今季２度目のサヨナラ勝ちを演出した。初回には犠飛で４試合連続打点もマーク。今季打点を挙げた試合は６勝１敗で、今季最多の４連勝に貢献した。

　８―９の９回、無死満塁。ポサダの打球が左中間を破ると、背番号５５はダッグアウト前の柵を勢いよく跳び越えた。サヨナラのホームを踏んだベロアを迎え、二塁ベース付近にできた歓喜の輪に駆け寄った。「こういう苦しい試合を勝てたのはよかった」満面の笑みが、１勝の価値とそれを呼んだ一打の物語っていた。

　初回に奪った４点のリードを中盤にひっくり返され、反対に５点差をつけられる敗色濃厚の展開。しかし、８回に下位打線が奪い取った４点でムードは一変した。９回、無死一塁でエ軍左腕・フエンテスから外角低め直球を左前安打。チャンスを大きく広げた。

　「沈む球が多いので、意識的に（左方向へ）おっつけた。サヨナラにつながるヒットになってよかった」無死満塁となり、二塁に進んだところで代走・ベロアにバトンタッチ。「ああなるのを祈っていた」下がったベンチで劇的な幕切れを待ち構え、祈りは通じた。

　１回、１死二、三塁では泳がされながら右翼へ先制の犠飛。「結果としては悪くないが、打撃としてはよくない。ああいう状況じゃなかったら、ああいう打撃はしない方がいいでしょう」と反省も忘れない。試合前から雨粒を落とし続けたグレーの空とは対照的に、ヤ軍と松井が明るい５月のスタートを切った。