松井同点激走！３７年ぶり３試合連続サヨナラ

　◆ヤンキース３ｘ―２ツインズ＝延長１０回＝（１７日・ニューヨーク）　ヤンキースが１９７２年８月以来、球団史上３７年ぶりとなる３試合連続サヨナラ勝ちで今季初の５連勝を飾った。同点の延長１０回、デイモンが右翼２階席に１０号ソロ。松井秀喜外野手（３４）は１点を追う７回に二塁打を放ち、同点に追いつく足がかりを作った。

　歓喜の輪が広がったヤンキー・スタジアム。３戦連続サヨナラ劇の扉は７回に開いた。Ａロッドの３号ソロで１点差に迫った直後、松井がスロウイーの内角直球を右翼へ。犠打で三塁に進み、カブレラの浅い飛球で同点のホームを踏んだ。

　「迷ったが、あそこはいちかばちか。大丈夫だと思う中での全力で走った。いい球が来ていたら間違いなくアウト」。万全ではない右太ももを気にしながら、懸命に走った結果、返球は一塁側にそれた。

　しかし、同点の８回２死満塁では左腕ミハレスに対してカウント０―３から追い込まれ、最後は外角低めのボール球に手を出して空振り三振。「１―３からいい球を２球続けられた。見逃せれば良かった」。絶好の勝ち越し機に凡退したとあっては表情も複雑だ。

　劇勝の連続にジラルディ監督も「信じられない。説明するのが難しい」と興奮を隠せない。３７年ぶりの快挙を「記憶にない。接戦をものにしているわけだから雰囲気がいいのは当然」と松井。ようやくヤンキースにエンジンがかかってきた。