松井トドメ弾、過去３発ハラデイ撃ち

　◆ブルージェイズ３―５ヤンキース（４日・トロント）　ヤンキースの松井秀喜外野手（３５）はブルージェイズ戦で１５日ぶりの１６号を放った。

　逆転勝利を期待する敵地のファンの希望を、一振りで吹き消した。１点差に迫られた直後の９回。先頭打者の松井が、右腕ハラデイの初球、外角低めに沈むシンカーをバックスクリーン左のカメラマン席へたたき込んだ。

　サヨナラ弾を放った７月２０日のオリオールズ戦以来、１２試合ぶりとなる今季１６号（日米通算４６０号）。３打席連続凡退から最高の結果を出した背番号５５が「追い上げられている中、いい本塁打になった」と振り返った。ジラルディ監督も「最後にマツイが締めてくれた」と目を細めた。

　今季のアーチはすべて右中間より右方向に飛んでおり、中堅方向は初めて。１２１・９メートル先の中堅フェンスを大きく越える特大弾に「なかなか距離が出にくいところですから、本当にいいポイントで打ったんでしょうね。（あのコースは）ゴロになることが多いけど、いいスイングだったと思う」。珍しく自画自賛の発言を並べた。

　これで「メジャーを代表する投手」と実力を認めるハラデイからは、７月４日の対戦に続く２試合連続弾。「対策はあったけど、今日みたいに甘く来ないとなかなか難しい。ラッキーでした」。しかし、通算対戦打率はメジャー移籍当初４年間の２割から、ここ４シーズンは２割７分６厘まで上昇。通算４本塁打はシールズ（レイズ）らからの３本塁打を抑えて、一人の投手から放った最多だ。

　７月は打率２割９分３厘、５本塁打、１９打点と今季最高の成績で終えた。８月最初の試合でも爆発したゴジラは「もっといっぱい出るといいですね」と会心の笑みを浮かべた。