ヤンキース７連勝！６・５差で優勝確率１００％

　◆ヤンキース５－２レッドソックス（９日・ニューヨーク）　松井秀喜外野手（３５）が所属するヤンキースは本拠地でレッドソックスに５―２の逆転勝ちを飾り、開幕から８戦全敗だった宿敵に１９８５年以来２４年ぶりに本拠地での４タテを食らわせた。８回に代打で出場した松井は二ゴロに倒れた。７連勝の首位・ヤ軍と２位・レ軍のゲーム差は今季最大の６・５。過去ヤ軍は６・５ゲーム差以上離して地区優勝を逃したことはなく、３年ぶりの地区Ｖに当確ランプがともった。

　ヤンキースが止まらない。ホームでは２４年ぶりとなる対レ軍４連戦スイープ（同一カード全勝）達成を見届けた４万８１９０人のニューヨーカーたちは、満面の笑みで「スイープ！　スイープ！」と叫びながら、周囲の観客や球場係員とハイタッチして帰路についた。

　Ａロッドの先制ソロが飛び出した直後の８回表、７回５安打無失点と好投した先発ペティットの後を受け継いだコークがマルチネスに逆転２ランを被弾。しかし、ここからが強かった。８回、先頭打者として代打で登場した松井は、２番手右腕バードの前に二ゴロに倒れたが、デイモン、テシェーラの連続ソロであっさり逆転。岡島も攻略し、この回２死無走者から一挙４点を奪った。最後は守護神・リベラがきっちり締めて、今季４度目の７連勝を飾った。

　これでレ軍とのゲーム差は今季最大の６・５にまで広がった。残る直接対決は６試合。１０日にブルージェイズを下して、１試合消化が少ないレ軍がタイガースに負ければ、ア・リーグ東地区優勝マジック４４が早くも点灯することになった。

　頼もしいデータもある。過去にヤ軍が逆転優勝を許したのは、１９３３年にワシントン・セネタース（現ツインズ）に大逆転されて２位に終わった時の６ゲーム差が最大。６・５差は優勝確率１００％だ。

　「いい試合だった。自分は関係なかったけどね」と苦笑いした松井は、「今季最高の雰囲気？　そうでしょうね。これだけ勝ちが続いているわけですから」。テシェーラは「逆転されてもまだ８、９回があったから、誰もあわてたり、不安に思ったりしなかった」と、チーム全体に絶対的な自信が生まれていることを強調した。

　ジラルディ監督とジーター主将は「まだ長い道のりが残っている」と口をそろえたが、地区優勝目指して、あとは独走するだけだ。