松井秀、苦手・ウィーバー撃ち！地区優勝Ｍ１２

　◆ヤンキース５―３エンゼルス（１４日・ニューヨーク）　ヤンキース・松井秀喜外野手（３５）がエンゼルス戦に「５番・ＤＨ」で先発出場した。前回の対戦で３打席連続三振を食らったエンゼルスの１５勝右腕・ウィーバーからきっちり１安打。ポストシーズンへ向け、意味のある一打となった。

　初球の松井には要注意だ。４回無死一塁。「感じは良かったですね」と外角の速球を強くたたき、右前へ運んだ。これで今季、初球を打ったケースの打率は５４打数２２安打の４割７厘となった。

　ア・リーグ西地区で２位に６ゲーム差をつけるエ軍とはプレーオフで対戦する可能性がある。「当たった時に（対策は）考えます」と素っ気なかったが、打たれたウィーバーからすると、１四球に痛烈な安打は、嫌なイメージが残っただろう。

　試合前にはヤ軍・キャッシュマンＧＭが松井について口を開いた。「彼の最近のプレーは目を見張る。健康であれば、いい成績が残せるということがわかった」と８月にチームトップの８本塁打を放つなど、勝負強い打撃をしたことを高く評価。来季以降の契約について明言は避けたが「プレーオフも期待している」と力を込めた。

　連夜のヒーローにはなれなかった。同点の８回１死一、二塁の好機で迎えた打席で、２人の走者が重盗を敢行。捕手の三塁悪送球を誘い、二塁走者が生還。これが勝ち越し点となった。チームは接戦を制し、地区優勝マジックは「１２」。Ｖロードを着実に歩んでいる。