松井秀、エンゼルスとは好相性…１６日からリーグ優勝決定Ｓ　

　ヤンキース・松井秀喜外野手（３５）が６年ぶりのワールドシリーズ進出を目指し、１６日からエンゼルスとのリーグ優勝決定シリーズに挑む。悲願の世界一まで、道のりは険しいが、ゴジラにとっては“吉兆”だ。

　今季２８本塁打を放ったが、ラスト２本は、エ軍との最後の３連戦で出た。そのうち１本は人生初となる代打での一発。相手に脅威を与えるアーチだった。チームは接戦をものにし、２勝１敗で勝ち越し。「プレーオフでもこのような形で勝ちたい」と良い流れを生かしてシリーズに入る。

　苦い記憶も、今となってはエネルギーと化す。エ軍とプレーオフで対戦するのは、０５年の地区シリーズ以来のこと。その時は敗戦した上に２割という低打率で“戦犯”扱いされた。チームの勝利を最優先する松井は、リベンジすると声高に言うことを嫌うが、悔しさは忘れていない。結果的にその気持ちを力に変えるつもりだ。

　エ軍に対しては「手ごわい相手ではある」という一方で「今年はそんなに負けた気はしない」と力強い言葉も。チームは今季５勝５敗で終えた。０３年以来、６年ぶりにエ軍に負け越さず、苦手意識を払しょくしたことも大きい。

　リーグ優勝決定シリーズに出場した０３年は３割８厘、０４年は４割１分２厘と高打率をマーク。今季はツインズとの地区シリーズで、開幕弾を放った。重圧のかかる大舞台でこそ、勝負強さを発揮するのが持ち味だ。好条件を生かし、世界一への挑戦権を手に入れる。