松井５億円　世界一ＭＶＰ長者…１本１億円ＣＭ依頼新たに５社

　【ニューヨーク・１４日】ヤンキースからＦＡとなった松井秀喜外野手（３５）に新たに５社、現在スポンサー契約している企業を含めて合計８社からＣＭオファーが来ていることが分かった。メジャー７年目で悲願の世界一、さらにワールドシリーズＭＶＰに輝いたことで、松井の商品価値は上昇。テレビやイベントの出演依頼なども１００件以上と殺到している。今後も多方面からのオファーは増えると見られ、去就だけでなく、今オフの“主役”となりそうだ。

　世界一の反響は大きかった。９日にＦＡ申請して来季の所属先が未定ながら、松井のもとには数々のオファーが届いていた。すでに缶コーヒー「ファイア」のＣＭ出演をしている飲料メーカーのキリンビバレッジ、イメージキャラクターを務める重機メーカーのコマツ、アドバイザリー契約を結んでいる大手スポーツ用品メーカー・ミズノのほかに、現在のところ５社が“企業の顔”として松井にラブコールを送っていた。

　ワールドシリーズＭＶＰ男に対して、テレビなど各メディアもだまっていなかった。世界一達成後、トーク番組や年末特番への出演依頼が殺到。すでに１００社以上からオファーが届いている。スケジュールには限りがあり、すべてを受けるわけにはいかないが、できる範囲で応じるという。“松井ブランド”の勢いはとどまることを知らない。

　メジャー１年目の０３年、１２月末にはＣＭ契約を７本結ぶなど、商品価値は高かった。しかし、ア・リーグ制覇止まりだったルーキーイヤーを上回る成績、実績を残した０９年は、当時以上の価値が出ると予想されている。各社で契約料の幅はあるが、ＣＭ出演料はマリナーズ・イチロー外野手（３６）と同じクラスの１本約１億円とみられる。今季年俸１３００万ドル（約１１億７０００万円）のゴジラに、今後も出演オファーが増えるのは確実。ＣＭだけでなく、広告やイベント収入、グッズの売り上げなどを総合すると、松井が及ぼす経済効果は１０億円近くにふくれあがる見込みだ。

　去就が注目される中、今オフは「まずはゆっくり休みたい」と、１２月中旬に帰国するまでは体を休めることに重点を置いている。母国にとどまる期間は短いが、帰途についた後は、例年以上の多忙なオフが待っている。