ヤンキース、松井秀と年俸調停せず

　【ニューヨーク１日】ヤンキースはフリーエージェント（ＦＡ）となった松井秀喜外野手（３５）との年俸調停を申請しないことが分かった。ＦＡの権利を行使した選手に対する旧所属球団からの年俸調停の申請期間は１日で締め切られた。ヤ軍は３日から２日間、米フロリダ州タンパで編成会議を行い、来週からいよいよ本格的な交渉が始まる。

　ヤ軍は松井に対して現在のところ再契約には消極的だ。年俸が約１３００万ドル（約１１億３０００万円）と高額で、球団が年俸調停を申請すれば、来季の年俸など松井側の要求が通る可能性もある。年俸を抑えたい球団側にとって得策ではないため、同じくＦＡとなったデイモン、ペティットにも申請をしなかった。

　１日付のニューヨーク・ポスト紙は、松井がヤ軍と再契約を結ぶことになれば、年俸は今年の半額の約６５０万ドル（約５億６５００万円）で単年契約になると報じている。ヤ軍はＦＡやトレードで外野手の獲得に乗り出す方針だが、状況次第で松井へオファーを出すこともあり得る。だが左ひざの状態が良好なことから、ヤ軍以上の好条件を打診してくる球団も予想される。

　ヤ軍は３日から２日間、タンパで予算会議を含めた編成会議を行う。早ければ５日にも、松井側へ条件提示がされる。７日からは球団首脳、監督、代理人らが集まるウインターミーティングがインディアナポリス（米インディアナ州）で開催。移籍市場が動き始める。