「松井退団へ」→「残留も」…米メディア論調に変化

　ヤンキースからフリーエージェント（ＦＡ）となった松井秀喜外野手（３５）に、米の東西メディアから待望論が飛び出した。

　ワールドシリーズ終了時点で、松井のヤ軍残留を予想した米メディアはほぼ皆無。ニューヨークの一部紙は、「ＤＨ限定」というキャッシュマンＧＭの発言を受け、不要論さえ唱えていた。しかし、ここにきて各紙の論調に変化が見え始めている。

　地元紙「デイリー・ニューズ」（電子版）は、残留の“ライバル”であるデイモンの契約交渉の難航で、松井にも目が出てきたと報じた。３年以上の複数年契約を求め交渉が平行線をたどっているデイモンが、２週間以内に歩み寄りを見せなければ「１年契約でヤ軍に戻っても構わないとされる松井との交渉に重点を置く」と伝えている。

　１０日に閉幕したウインターミーティング中も報道陣の中から「松井がニューヨークへ戻ることを期待する」という声が挙がっていた。

　一方、移籍先の有力候補といわれるエンゼルスの地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」（電子版）では、ＲソックスからＦＡとなった外野手・ベイについて、補強の最優先課題ではないと報じ、外野手の候補に松井とＷソックスからＦＡとなったダイの名を挙げた。

　エ軍はＦＡとなったラッキーの残留など、先発投手の整備に、まずは資金をつぎ込むとみられている。すでにベイに対しては、メッツが４年約６５００万ドル（約５７億円）のオファー。今ＦＡの目玉の１人が市場から消えれば、エ軍の松井獲得の可能性はさらに高まる。