松井ｖｓヤンキース！４・１３古巣本拠地開幕戦で凱旋

　ヤンキースからＦＡとなった松井秀喜外野手（３５）が１４日、ア・リーグ西地区３連覇中のエンゼルスと１年６５０万ドル（約５億７８５０万円）で契約することになった。すでに合意しており、近日中に身体検査を受けた後に問題がなければ、正式発表される。

　エンゼルスの来季初ロードゲームは４月１３日のヤンキース戦。ニューヨークのファンは、昨季２７度目の世界一となったヤ軍ナインへの声援とともに、ワールドシリーズでＭＶＰに輝いた敵軍の松井に大きな拍手を送るはずだ。

　ＦＡで移籍した選手が古巣での初試合に臨む際、ファンの対応は２つに分かれる。球団の引き留めにもかかわらず高額契約で移籍した場合は、ブーイングの嵐が渦巻く。０１年に１０年２億５２００万ドル（当時のレートで約２８２億円）でマリナーズからレンジャーズ入りしたＡ・ロドリゲス（現ヤンキース）の時は、セーフコ・フィールドの２階席からおもちゃの紙幣まで飛び交ったほどだった。

　一方、０８年にカージナルスからフィリーズに移籍した田口の場合は、セントルイスのブッシュ・スタジアムで打席に立った際、ファンが総立ちとなって温かく出迎えた。地元ファンが０６年世界一での活躍を忘れていなかったためで、田口も自らヘルメットをとって歓声に応えた。

　ニューヨークで７年間、松井も数々の活躍を見せた。しかも、ヤ軍の９年ぶりワールドチャンピオンの最大の功労者の証しであるシリーズＭＶＰを取った直後の退団。球団の強力な引き留めがないままの移籍だけに、地元ファンから「マツイ、マツイ」の大声援を受けるのは間違いないだろう。

　１３日にはヤンキー・スタジアムでチャンピオンリングの贈呈式などが行われる予定で、違うユニホームに身を包んだ松井も出席する見込みだ。