松井に強力援軍！伝説の星稜ナインＬＡ上陸！！

恩師の山下総監督と握手する松井

　エンゼルスの松井秀喜外野手（３５）が「チーム・ゴジラ」を伴って新天地で暴れる。４日、母校の石川・星稜高を訪問。野球部グラウンドに待ち受けていた同級生から祝福と激励の言葉をもらってパワーを充電した。エ軍移籍を機に、同級生らも私設応援団を再結成することを約束。強力な援軍を得て、年男・松井のメジャー挑戦第２章が幕を開ける。

　懐かしい顔が松井の目に飛び込んできた。「おー、久しぶりだな。お前、子供いくつなった？」。父親になった同級生との再会に喜び、高校時代に打撃投手をしてくれた仲間には「今から打撃ケージ用意してボール投げてくれ」と声をかけ、銀世界のグラウンドに飛び出そうとするほど、気持ちは１７年前に戻っていた。旧交を温めている間、松井はずっと笑っていた。

　野球部の同級生で、捕手として活躍した北村宣能さん（３５）がワールドチャンピオンになった祝福と激励をしたいと同級生に声をかけ、今回の“同窓会”を実現させた。平日だったこともあり、駆けつけることができたのは６人だったが、松井の心には響いていた。一人ひとりと握手を交わし、「ありがとう」と感謝の言葉を伝えた。

　激励だけではなく、仲間たちは“プレゼント”も用意していた。私設応援団の復活だ。メジャー１年目の０３年に「調子のいい時は応援しない」というコンセプトで、北村さんが一度、同級生による応援団を結成。しばらく好調の時期が続いたこともあり、米国まで行って応援に行くことはなかった。

　しかし、勝負の１年契約となる２０１０年を前に「松井は俺たちの力がこれから必要になってくる。なので復活させます」と高らかに“再結成”を宣言。今も語り継がれる「５打席連続敬遠」を目の当たりにしたナインが「チーム・ゴジラ」として一つになり、エ軍の本拠地に“上陸”し、松井にエールを送ることを約束した。

　松井は今年で３６歳。寅年の年男だ。１２年前の前回、９８年は巨人のユニホームを着て初タイトルとなる本塁打王と打点王を獲得。「年男にふさわしい１年になればいいですね」。仲間の熱い思いを力に変え、松井はメジャー初タイトルの夢へ、挑戦する。