夢じゃない！？レッドソックス、松井獲得の“仰天補強”

　◆レッドソックス２―７エンゼルス（１９日・ボストン）　エンゼルス・松井秀喜外野手（３６）が敵地のレッドソックス戦に「５番・ＤＨ」で先発出場し、出場３試合ぶりの１６号決勝３ランを放った。３連敗中のチームを逆転勝利に導き、レ軍戦での連敗も「９」で止める値千金の一発。フェンウェイ・パークでは敵地（ヤンキー・スタジアムを除く）最多の９本目で、レ軍にとっては脅威の存在だ。

　松井の一発に泣いたＲソックス。先発ベケットは、松井の名前を出して「ゴロを打たせて併殺にするつもりで、内角低めを狙ったが、少し甘かったかもしれない。うまく打たれてしまった」と、悔しがった。フランコーナ監督は「４連打で一気にやられた。ベケットの残りシーズンに影響しなければいいが…」と、今年まだ３勝の故障明けのエースを気遣った。

　レ軍にとって、松井は脅威であるとともに、昨年オフにＦＡ獲得の熱視線を送った存在だ。今季、開幕から４番に座っていた一塁手のユーキリスに加え、外野陣もエルズバリー、キャメロンがそろって故障で今季絶望が濃厚。開幕時の外野レギュラーはドリューだけで、実績のない若手２人が守っているのが現状だ。

　ワイルドカード争いでは首位レイズに５・５ゲーム差。まだ可能性を残しているだけに、打線強化と外野手補強を望む声が高まっている。そこで注目されるのが、松井だ。本拠フェンウェイ・パークでの左翼守備もヤンキース時代に度々経験し、知り尽くしている。松井自身も「やっぱり、やりやすい」と話しており、相性抜群。エンゼルス次第では、レ軍のあっと驚く松井獲得の“仰天補強”もあながち夢ではない。