松井秀、新本拠４番１号！「思い出に残る」

３回２死一塁、右翼ポール直撃の４号２ランを放った松井秀

　◆ヤンキース７―４カブス（３日・ニューヨーク）　ヤンキース・松井秀喜外野手（３４）が新ヤンキー・スタジアムの初戦、カブスとのオープン戦に「４番・ＤＨ」で先発出場。３回２死一塁から右翼ポール直撃の２試合連続アーチを放ち、勝利に貢献した。２回に２ランを放った６番・カノに新球場第１号は奪われたが、４番打者初本塁打で存在感を示した。

　歓喜のシャワーをゆっくりとかみしめた。「歓声は反響の仕方が（旧球場と）若干、違ったかな。でも心地よいですね」とダイヤモンドを一周。フルカウントからＷＢＣ米国代表で昨季１７勝の左腕、リリーの投げた内角の速球に反応。少し詰まった分だけ打球は切れなかった。

　開幕のような緊張感があった。オープン戦とはいえ、「シーズンの感覚に近いものがあった」とより本番に近い精神状態でチームトップタイの４号。「（打撃で）いい形が出始めています」と６日のオリオールズとの開幕戦、そして２戦目の上原との対決へ準備は整った。

　「多少は思い出に残ると思います」松井は、新球場のメモリアル弾を振り返った。ベーブ・ルース、ゲーリッグら歴代の４番打者が足跡を残した８６年の重みが旧球場にはあった。それでも、ジラルディ監督は「人々が新しいヤンキー・スタジアムをつくっていくんだ」と新たな歴史が刻まれることを確信している。この日、４万８０００人の観客と「初代４番」が、その未来に続く扉を開けた。