「４番松井」が常勝エンゼルス支える！最近６年間で５度地区優勝

　ヤンキースからＦＡとなった松井秀喜外野手（３５）が１４日、ア・リーグ西地区３連覇中のエンゼルスと１年６５０万ドル（約５億７８５０万円）で契約することになった。すでに合意しており、近日中に身体検査を受けた後に問題がなければ、正式発表される。

　０２年にワイルドカードから球団初のワールドシリーズ制覇したエンゼルスの今季観客動員は３２４万人と、７年連続で３００万人を突破した。ほかにはヤンキース、ドジャースだけだ。名将ソーシア監督が就任した００年以降はプレーオフ常連となり、最近６年間で５度地区優勝した。

　今オフのＦＡではラッキーがＲソックスに、４２盗塁した１番・フィギンスがマリナーズに移籍。０４年のＭＶＰで４番ゲレロ放出も確実だ。それでも、投手陣ではウィーバー、ソーンダースが成長し、今季途中加入したカズミアーと粒ぞろいの先発に、４８セーブの守護神・フエンテスが控える。リーグ最高のチーム打率２割８分５厘の打線の中軸には、通算２３５本塁打のハンター、実質２年目で３４本塁打に１０８打点をたたき出したモラレスがいる。２人の間の４番に松井が加われば、来季も地区優勝の筆頭候補になるのは間違いない。松井は２年連続世界一を狙える新天地を選んだといえそうだ。

　【エンゼルスアラカルト】
  創立　ア・リーグの球団拡張で１９６１年に誕生。
  ディズニーも一時経営　９６年から０３年まで世界的なエンターテインメント会社「ウォルト・ディズニー社」が保持。初の世界一となった０２年にはディズニーランド内で世界一パレードを行った。現在のオーナーはメキシコ系のＡ・モレノ氏。
  本拠地球場　６４年にオープン。８０年にはＮＦＬラムズとの兼用となって６万４５９３人と拡張。しかし、ラムズが撤退した９５年から縮小し、現在は４万５２５７人。両翼１０１メートルも右中間は１１３メートルと決して広くない。来年は大リーグのオールスター戦が８９年以来、２１年ぶりに開催される。
  ソーシア監督　元ドジャース捕手。００年からエンゼルス監督に就任。守りの際に１球ごとに捕手にサインを送ることで知られる。通算９００勝７２０敗。今年１月に１８年まで１０年契約を結んだ。
  大スター　６０年代はサイ・ヤング賞受賞のＤ・チャンス、７０年代はノーヒットノーランを在籍中４度達成したＮ・ライアンがチームの顔だった。７９年にＤ・ベイラー外野手がチーム初のＭＶＰを獲得。殿堂入りのＲ・ジャクソン、Ｒ・カルーも現役の後半を過ごした。日本人選手は９７年から０１年まで長谷川滋利が在籍した。
  キャンプ地　９３年からアリゾナ州テンピ。来季のオープン戦は３月５日、ロッキーズ戦で開幕。同州ピオリアでキャンプを張るマリナーズとは同２１、２３日の２試合が組まれている。