松井惜しい！米通算１５０号へあと一伸び、フェンス直撃二塁打

　◆カブス１２―１エンゼルス（２０日・シカゴ）　エンゼルス・松井秀喜外野手（３６）が敵地でのカブス戦に２試合ぶりに「５番・左翼」で先発し、あと一息で米通算１５０本塁打になる右翼フェンス直撃の二塁打を放つなど４打数２安打。チームは１―１２と大敗し、連勝は３で止まったが、５試合ぶりのマルチ安打と奮闘した。

　９回、カ軍守護神・マーモルの９６マイル（約１５４キロ）をとらえたライナーが、右翼フェンスに当たった。「少し詰まったけど、練習では、いってた感じ。練習の時は追い風だったから、そう感じたのかも」。松井は二塁打にも小首をかしげた。

　この日は、父の日と合わせた前立腺がん撲滅キャンペーンのため、水色のリストバンドを左ひじにつけた。父・昌雄さん（６８）が観戦した５月２６日のブルージェイズ戦では一発を届けたが、今回はダブルの記念弾を逃し、節目のアーチは１２試合お預けとなった。

　グラブをはめると、１４度の守備機会を難なくこなした。「確かによく動いたなと思うけど、（ひざは）大丈夫」。守備に追われながら７回には右前に運び、終盤の２安打で疲労を吹き飛ばした。

　ＤＨ制のない敵地での交流戦を終え、今季左翼を守った１１試合は、４１打数１６安打で打率３割９分。ＤＨでの同２割４分とは、月とスッポンだ。ソーシア監督が「（左翼での試合数は）彼の能力からすると少ないけど、１週間に１日のペースだし。ほかの外野手もいるからね」とうれしい悲鳴を上げるほど、「松井外野手」の貢献度は高い。