松井、極秘“冬避行”キャンプ！温暖な地で「守備復帰」へ始動

　【ニューヨーク５日】ヤンキースからＦＡとなった松井秀喜外野手（３５）が“極秘ミニキャンプ”を行うことが分かった。近日中にもニューヨークを離れ、温暖な地へ移動し、来季へ向けたトレーニングを開始する予定。守備に復帰するためにいよいよ動き出す。

　先月３０日に左ひざの手術を受けたロデオ医師の診断後、松井は「週明けくらいになると思います」と近く始動することを明かしていた。巨人時代は主にＧ球場で、メジャー移籍後も国内でゆっくりと始動するのが通例だったが、ニューヨークを“脱出”し、わざわざ別の場所で体を動かすのは、来シーズンへの意気込みを表していた。

　契約交渉で重要なことは守備に就くこと。しかし、要求だけで実際に守れなければ意味がない。松井は「守備に就く不安を自信に変えるには練習しかない」とシーズン中から繰り返してきた。その思いが、今回のミニキャンプにつながったようだ。

　ニューヨークは５日、夜にかけて雨が雪へと変わった。気温は５度を下回り、一段と冷え込みが厳しくなった。ひざの状態を考慮し、候補には温暖な地が選ばれる見込み。ハワイ、ＭＬＢのキャンプも行われるフロリダ州、アリゾナ州、西海岸のロサンゼルス周辺などが挙がっている。ミニキャンプは極秘で行い、マスコミはシャットアウトする方針だ。

　松井は７日から始まるウインターミーティング（米インディアナポリス）の期間中、代理人のテレム氏から交渉がスムーズにいくように米国にとどまっておくことを指示された。その期間を有効に使おうと考えたようだ。万が一、テレム氏が会議の会場から松井を呼び寄せても、場所によってはすぐに駆けつけることも可能だ。それでも、交渉事は代理人に任せ、自分自身はプレーを磨くことだけに専念する。

　◆メジャーでの松井の始動
  ▼０３年　０２年１２月２０日にヤンキース入りを表明。直後の２６日からよみうりランドで始動。２月に渡米し、ニューヨークで練習後、キャンプ地・タンパに乗り込んだ。
  ▼０４～０６年　都内のジムやグラウンドで調整後渡米。数日間のニューヨーク滞在後、タンパ入り。
  ▼０７年　０６年５月１１日Ｒソックス戦で左手首骨折で約４か月間の故障者リスト入り。不満の残る成績に、１１月末から自主トレを都内のジム、グラウンドでスタートした。
  ▼０８、０９年　０７年１１月１４日右ひざの内視鏡手術。２日後の１６日から病院でリハビリ開始。帰国後は都内のジムでリハビリを兼ねた自主トレを続けた。０９年も、前年９月２２日に左ひざの軟骨除去手術を受けたため、０８年と同様に都内で体を動かした。