松井２の０で途中交代！エンゼルス４連敗で自力Ｖ消滅危機

　◆エンゼルス３―７レッドソックス（２８日・アナハイム）　エンゼルス・松井秀喜外野手（３６）が窮地に追い込まれた。「５番・左翼」で出場したＲソックスに３―７で敗れ、チームは今季４度目の４連敗。次戦（３０日）で地区首位・レンジャーズとの直接対決で敗れれば、自力Ｖが消滅する。１０勝でチームの勝ち頭だったピネイロが、試合直前に左脇腹痛で登板回避。トレード交渉も決裂するなど、エ軍にとって踏んだり蹴ったりの一日となった。

　好守に阻まれた一塁ゴロや四球など２打数無安打で、松井は７回の守備から退いた。すると、同点の８回に４番手のロドニーが満塁弾を浴びた。「相手の（力の）方が上回っているということでしょう」。エ軍が本拠で同一カード全敗したのは０７年６月２５～２７日のロイヤルズ戦以来、３年ぶりの屈辱となった。

　負の連鎖が止まらない。左脇腹痛のピネイロが検査の結果、全治６～８週間と診断され、１５日間の故障者リスト（ＤＬ）入りが決定。チームは得点力不足解消にカブスのＤ・リー一塁手の獲得に動いたが、「１０アンド５ライツ」という権利を行使したリーにトレードを拒否された。家族のことを考えて契約最終年の今季終了まで残留を決めたからだ。最近１７試合で打率３割３分３厘と好調だった大砲獲得失敗は、エ軍にとって痛恨だった。

　得点力不足は５月２９日にマリナーズ戦でサヨナラ本塁打を放って本塁を踏んだ時に左足を骨折したＫ・モラレスの離脱によるものが大きい。Ｄバックスからトレードで獲得したＤ・ハーレンも、２６日の初登板で利き腕の右腕に打球を当てて負傷降板と不運が続いている。「苦労が続いているが、まだ先はある」と前を向くソーシア監督の姿もかえって痛々しい。苦しいチーム状況だが、松井のバットが“厄払い”をするしかない。