中田２軍じゃ敵なし弾！降格即２安打４打点…日本ハム

３回２死二、三塁、中田が左越えに先制２点適時打を放つ

　◆イースタン・リーグ　日本ハム７―１ヤクルト（２３日、鎌ケ谷）　日本ハムの中田翔内野手（２０）は２３日、イースタン・ヤクルト戦（鎌ケ谷）に「４番・一塁」でスタメン出場。２軍降格後初戦で、ファームでは３戦連発となる１５号２ランを放つなど、２安打４打点といきなり爆発した。約１か月、１軍にいながら１５本塁打、５３打点はダントツのリーグトップ。視察した梨田監督に、改めて強烈な印象を残した。

　風にも乗った打球は、美しい放物線を描き左中間スタンドで弾んだ。７回、１死二塁。カウント１―０からの２球目、ヤクルトの５番手・橋本の高く入った１３２キロスライダーを叩いた。５月２３日のロッテ戦（札幌Ｄ）、７日の湘南戦（横須賀）に続く３戦連発。「風があったから入ったと思った。外の球場は風も味方にしないといけない。それはうれしかった」と冷静に振り返った。

　適応力の高さを見せつけた。１軍では出場機会も限定され、ここ１週間はわずか２打席。「１打席目はちょっと鈍かった。２打席目ぐらいからは、いい振りができたんじゃないかと」。第１打席はヤクルト・先発の川島亮に三振に仕留められたが、３回２死二、三塁で迎えた第２打席は、フルカウントから３球ファウルで粘って先制の左越え２点適時二塁打。１軍のローテーション投手にも、２打席で対応して見せた。

　梨田監督は「あとは三振したボールの見極めができれば、率も上がってくる。３割５分（２３日現在３割９厘）ぐらい打ってくれればね」と高いハードルで期待の大きさを表した。「１軍に上がるために力をつけて、結果を残して。自信はすごくありますよ」。このペースならイースタン記録のシーズン２７本塁打も十分射程圏だが、２軍での記録に興味はない。１軍再昇格だけを見据えて、怪物は静かに牙を研ぎ続ける。