長嶋さんゲキ「松井キング狙える」…トップ１２本差「頑張ります」

　最近３試合で２度のマルチ本塁打を放つなど、好調のヤンキース・松井秀喜外野手（３５）が、長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督（７３）から電話で激励を受けた。松井は今の打撃フォームをミスターに絶賛され、「今の感じなら本塁打王を狙える。そのつもりでしっかりやれ」と熱い言葉をもらった。

　恩師のゲキに士気が高まった。松井は「頑張ります」と短い言葉に感謝の思いを込めた。ミスターは８月８発と波に乗るまな弟子の打撃について、「最近のスイングは下半身に粘りがあり、非常に良い。ボールが切れないで（打球が）伸びている」と好調の要因を指摘。持続できれば、本塁打数は伸びると見ている。

　現在ア・リーグの本塁打トップはペーニャ（レイズ）の３５本。２３本の松井とは１２本差あり、残り３８試合ではキング奪取は厳しい現状。だが、ミスターの“キング指令”は好調の今だからこそ、アーチストとしての底力を発揮してほしいという思いからだろう。松井最大の魅力をさらに引き出すためだ。

　松井は２５日から本拠で行われるレンジャーズ戦を前に休養した。レ軍戦は今季打率３割１分６厘と好調で、第２戦先発予定の左腕ホランドは今季２本の本塁打を放った相手。３連戦でも松井の爆発が期待される。

　Ｒソックス戦では今季４度あった１試合２発を同一カードで２度マークする活躍だったが、地元紙では「それでも来季はヤ軍が契約することはないだろう」と否定的な記述もあった。契約最終年の松井は「来季以降のことは今は考えない」と一貫して、シーズンに集中している。ミスターの言葉に応えるためにも、力強い打撃を見せるだけだ。