松井帰国にテレム氏が“待った”…Ｗミーティングに緊急招集も

　【ニューヨーク２２日】ヤンキースからＦＡとなった松井秀喜外野手（３５）の帰国に、代理人のＡ・テレム氏から“待った”がかかった。来季の契約に向け、次のヤマ場となるのが、１２月７日から４日間にわたって米インディアナ州インディアナポリスで行われるウインターミーティング。テレム氏は期間中に松井を当地に“緊急招集”することを検討している。

　同会議では全３０球団の監督、フロント首脳だけでなく、代理人らの関係者が一堂に会し、ＦＡ選手の移籍、トレード交渉が進められる。今年はまず、ベイ（前Ｒソックス）、ホリデイ（前カージナルス）らの大物ＦＡ選手契約締結に注目が集まる。「（契約交渉が）長引きそうだったので、早めに（ＦＡの）申請をした」と話した松井。自らの去就は前出の大物選手の動向が決まった後、つまり同会議の終了後になると自覚している。

　だが、テレム氏は同会議中、松井の契約交渉が具体化すると考えている。そこで、本人を当地に呼び出すことを考えているのだ。同会議では、選手が代理人と一緒に姿を見せることもしばしば。契約がまとまり次第、当地で即、記者会見を行うこともある。交渉が進めば、テレム氏が松井と連絡を取り合う頻度は増える。同じ場所に滞在できれば、それだけ話し合いはスムーズになる、というわけだ。

　松井は０６年は１１月２１日、０７年は１１月３０日に帰国。昨年は手術を受けた左ひざのリハビリをヤ軍の希望を受けて米国で行ったため、１２月９日までニューヨークに滞在した。今オフは、来季の外野守備希望もあり、勝手の利く日本で一日でも長く調整したい意向があるが、まずは契約が優先。テレム氏の要望通り、帰国は同会議終了後まで“延期”となりそうだ。