荻野目慶子“生きる希望くれた”
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あでやかなピンクの和服と日本髪で登場した荻野目
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「三文役者」で竹中直人(45)演じる殿山泰司の“側近”こと内縁の妻のキミエ役を熱演。見事、女優助演賞に輝いた荻野目慶子(37)は「思いがけなくいただいた賞なのでうれしいの一言です。この作品は私に生きる希望を与えてくれました」と喜びを爆発させた。
表彰式には見事な日本髪と、色鮮やかなピンクの和服で登場。同作ではフルヌードも披露するなど、この日の楚々(そそ)とした姿とはまったく対照的な役だったが「三文役者でありたいと願い続けた殿山さんを、40年間陰で支えたキミエさんが本当に好きで、この役に出合えてよかった」と大満足の様子。
「わたしは不器用なので転がってぶつかっていくしかないですが、この作品で出会いを信じることの大切さを感じました」と満面の笑みを浮かべた。
寺島「田中絹代賞を頂きたい」
敬愛する北野武(ビートたけし)監督の「BROTHER」などで男優助演賞を射止めた寺島進(38)が、表彰式のあいさつで会場の爆笑を誘った。
最初は「心地良いプレッシャーをひしひし感じてます。スタッフ、共演者、すべての人と喜びを分かち合いたい」と緊張の面持ち。そして「35年ぶりに受賞された三橋さんを見習いまして、35年後には史上初の(女優のみが対象の)田中絹代賞を頂きたい」と、たけし譲り!?のギャグを放った。
たけしには「良かったな。1回上がって、落ちる時がくる。もう1回はい上がってからが勝負だ」と激励されたという。寺島は「これからが始まり。光を当ててもらったので、メッキがはがれないよう、全身全霊をかけて映画にこだわっていきたい」とさらなる精進を誓っていた。
≪左時枝“役の人生に命をかける”≫特別賞の故左幸子さんの受賞者として出席した、妹で女優の左時枝(54)は「すごく大きな存在で、私を女優にしてくれたのも姉。叫んで受賞を報告したい」と感無量の様子。昨年、映画に出演することを報告した際、病床の幸子さんから「いい役は10年に1回あるかないか。命懸けでやりなさい」と激励されたという。「映画1本は1人の人生を語るもの。役の人生に命をかけなくてはいけないんだと、姉が亡くなって思いました」と気持ちを新たにしていた。
≪岡田会長“宮崎監督のおかげ”≫恒例となった岡田茂東映会長のあいさつ。「史上初の興収2000億円突破とか言っているけど、単純にいえば宮崎(駿)のおかげ。1本で300億円近くもいくんだからたいしたもの」などと歯にきぬ着せぬトークを披露。そして「10年でやめようと思った日本アカデミー賞も25回まできた。毎日(映画コンクール)さんにはせめて100回までは頑張ってほしい」とエールを送った。
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