since 14/DEC/96
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6月
30日
(wed)
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Brian Wilsonのインタビューが掲載されていたので、久しぶりに「SPA!」を買いました。先週か先々週号の「ヤングジャンプ」になぜか載っていた彼のインタビュー同様、聞き手は萩原健太。大規模な来日公演の前には、いろんな媒体に登場するもんですねぇ。ニューアルバムは今年録音予定だそうです。会社員向けのバイトの記事には、虎の穴が募集を出してました。そういえば「SPA!」の記事の一人称はいまだに「SPA!」。僕もこれからこの日記の一人称を「小心者の杖日記」に統一してみましょうか。
榎本俊二の「えの素」第4巻は、相変わらず猥褻暴力排泄の下品大連発で大笑いしました。あー心が和む。いや、これで和んじゃいけませんな。
リリー・フランキーの「日本のみなさんさようなら」は、角材のような版型と厚さ。書店でカバーをかけてくれるのか心配してしまいました。
結局今日の日記は一人称を使わないまま終わってしまいます。
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6月
29日
(tue)
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SWAY「RETAIN」
手にしてもすぐには聴くことができなかったのは、前作「ほろ馬車」以来実に5年ぶりのアルバムであるためでした。メンバーも、堀部雅子に代わって加入した丸尾めぐみと、杉山加奈との2人に。かつてのSWAYが生み出した息の詰まるような瞬間はここには記録されていないけれど、彼女たちの生活から歌われるべき必然性を持っていた曲たちが収められています。おもちゃの楽器を使った「Favorite Puzzle」や、丸尾めぐみが作詞作曲した「ひとりとふたり」は、まさに新生SWAYという印象。肩の力が抜けた優しい歌たちの中で、切ない「港スクリーン」が強く沁みてきまた。
THE FLAMING LIPS「The Soft Bulletin」
微妙な不安定さが逆に気持ちいいキーボード音に導かれて始まる「Race for the Prize」からして素晴らしいメロディー。架空の映画のサントラ仕立てのアルバムであるがゆえに、クラッシックぽく歌い上げる部分もあるのですが、サウンド自体はローファイなんて言葉を久しぶりに思い出してしまうほど大粒です。「The Gash」では、ゴスペルっぽさにハッタリが効いてます。でもそうした音の隙間が、卓越したソングライティングとともにイメージを広げていく曲揃い。
「ギターポップジャンボリー 〜マスターピース」
宮子和眞監修による、80年代ギターポップの編集盤。クリエイションの音源が中心です。実はこの辺ってリアルタイムであまり聴いてないんですが、その分下手さと背中合わせの瑞々しさが新鮮。PRIMAL SCREAM、VELVET CRUSH、TEENAGE FANCLUBなど17曲が並んでいても全部同じに聞こえることもなく、何の理屈もなく楽しめました。特に気に入ったのは、臆面も無くノスタルジックなPACIFICの「BARNOON HILL」。「家族と友人たちへ/たとえ月日が流れ去っても/熱い浜辺で時を過ごすように/僕たちが暮らしていくことを想いをこめて」という語りが、いきなり日本語で入ってます。THE LILAC TIME、NICK HEYWARD、RODDY FRAME、そしてPREFAB SPROUTへと続いていく終盤の構成も心憎い限りです。
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6月
28日
(mon)
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日本橋ヨヲコさんの新作「極東学園天国」が、「ヤングマガジン」で待望の連載開始。頭っから日本橋節が全開で気持ちいいですなぁ。以前の連載「プラスチック解体高校」と同様に学園モノでも設定は特殊。高校までが義務教育になった社会で、問題児を卒業させるために外界から隔離された高校が舞台です。去年「赤BUTA」に掲載された短編「ストライク・シンデレラ・アウト」が素晴らしかった分、今度は連載の中でどんなグルーヴを生み出してくれのるか楽しみ。
よしもとよしともって、読者のモラトリアムな部分を引き出す分、近親憎悪的に語られがちなので損な役回りとも言えそうですが、その分なんだかんだ言われつつも愛され続ける作家でもあります。「コレクターズ・アイテム」は、80年代の作品を中心に収録した単行本。一番ページを占める「東京防衛軍2」は、本気なのかギャグなのか中途半端な部分があっていまいちですが、青臭さと省略の美学が同居する「6月の桜」は出色のできです。「98年唯一の新作にして賛否を呼んだ問題作」と帯で紹介されている「アヒルの子のブルース」は、意気込んで読んだら気が抜けるほど素晴らしく、まさによしもとよしともな作品でした。この作品について賛否が分かれるとしたら、それはこの作品が特定の感覚を直接的に表現するよりも、読者の側から引き出す性質を持っているからでしょうか。
小原慎司の「菫画報」は4巻で完結。のほほんとして優しい雰囲気、そして不意に不思議な世界へ向かい、連載中に同じキャラで全然別の設定の話を描いちゃうマンガでもありました。特に第1巻が好きで、放課後部活系のマンガとしては「究極超人あ〜る」並みに愛読しました。
南Q太の「夢の温度」は、主人公・はると他のキャラの距離感を静かに描く手腕が冴えています。それにしても強烈なのは181ページの2コマ目で、この表情の凄さだけでこの単行本を買う価値があると思うのです。そのコマに続く、電話での会話と夜の風景による演出も優れています。コマの一つ一つの絵もまた美しい。
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o u t d e x更新、「BOOK & MAGAZINE」に4冊、「COMIC」に3冊を追加しました。
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6月
27日
(sun)
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遅まきながら村上春樹の「スプートニクの恋人」を読了。久しぶりに彼の作品を読んで気付かされたのは、驚異的なまでに洗練された文体でした。すらすらと読めて、しかも適度な割合で、機知に富んだ文学的修辞が差し込まれます。例えばオリーブの種を捨てる様子を、「まるで詩人が句読点を整理するみたいに」と表現してみたり。
愛情と好意と性欲とがすれ違い続け、修正する手だても無く、孤独だけが浮き彫りにされていく物語。情緒的な表現を最小限に抑えつつ、後半では逆に「どうしてみんなこれほどまでに孤独にならなくてはならないのだろう」と身も蓋もなく語らせる絶妙のバランス感覚が、人間の孤独を人工衛星に例え、他人との距離と孤独を描くという凡庸なテーマの物語に読み手を引き付けていきます。
そして、この物語はあまりにも純文学的でもあります。分かり易い物語の筋とは裏腹に、世界の分断と人格の乖離が重ね合わされ、「記号」と「象徴」、「こちら側」と「あちら側」などの表現は、あえて何も説明されません。すみれの夢、ミュウが観覧車から目の当たりにしたもう一人の自分、山頂から響く生命を持ち去る音楽。唐突に展開するラストまで読み終えてみると、実はしっかりと張られた伏線に、理に落ちるほどの整合性も感じたのですが、この世界観の貫徹と手腕の高さには感嘆せずにはいられませんでした。
むしろ引っ掛かったのは、小学校教師の主人公が、万引きをした教え子に語りかける終盤の場面です。職業の描写のリアリティーの無さに加え、オウム事件を扱った「アンダーグラウンド」を経た後で犯罪に対しての表現がこの程度のものなのかと、軽い失望を覚えました。結論を急がずに、持ちうる言葉で語りかけるのもひとつの方法には違いありません。しかし、この「純文学」的表現が、僕には淋しいものにも思われたのです。
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6月
26日
(sat)
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会社から戻って着替えてから遊びに出かけるという生活を昨日まで3日連続でしていたら、非常に疲れ果てました。駅前まで出かけるのも億劫で、コンビニだけ寄って今来た道を戻ります。夕方にも意識を失い、つい3時間。
ダラダラとネット上を徘徊してる僕も脱力しきっていましたが、広末初登校を夕刊で報じた大 新 聞各紙も相当ダメな模様でした。
テレホの時間帯、T-CUPの掲示板が繋がらず壊滅状態に。あそこが落ちてると行く先々で掲示板が見られないわけで、その数の多さに無料掲示板最大手っぷりを見せ付けられた気分です。というか、テレホだってのにつまらなくてねぇ。「デジタルエデン」「県人会」「camcam」…。そんな、現れては消えていった無料掲示板サービスのことも少し思い出しました。
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6月
25日
(fri)
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「アカリガアル」のために蒲田studio80に行っていました。このクラブ、ここ2ヶ月でもう3回目です。
今夜のイベントのDJは、由一さん・ユウタくん・wilさん・O-TOさん。ユウタくんはDJブースを飛び出して踊り、wilさんはクラフトワークの「ロボット」でみんなを踊らせ、桑島法子のビデオも流した由一さんはもう貫禄すらありました。髪が伸びて一瞬誰だかわかんないほどカッコ良くなってたO-TOさんは、白木さんとのコンビで息が合ったDJ。お世辞抜きで、みんないい音鳴らしてくれてました。
僕は前夜に3時間ぐらいしか寝てなくて、しかも会社から帰宅して着替えてから向かったという状態。あまり無理はするまいと思ってたんですが、ああいう場に行くとやっぱり踊ってしまいます。そしてフラフラに。0時過ぎにはやむなく撤退したんで、3時間ちょいしかいられなかったけど、そんな短い時間しか居なかったとは思えないほど濃密な時間でした。この界隈の人たちも書き切れないぐらい遊びに来てたんで楽しかったし、belleさん・タロウさん・ミツイさん・カトヲMさん・zinさんと初対面できて嬉しかったのです。あの場を提供してくれたDJのみんなに感謝。
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6月
24日
(thu)
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六本木のスイートベイジル139でVan Dyke Parksのライヴ。この洒落まくってるライヴハウスで、彼は22日から27日までの間ずっと公演をしていて、1日2ステージの日もあります。ジャニーズのタレントみたいですね。僕が観たのは今夜2度目のステージ、開演は夜の9時半でした。
僕と平澤さんはうまい具合に一番前のテーブルをキープ、そして隣のテーブルを見るとヒックルヴィル御一行様。振り返って細野晴臣がいれば、はっぴいえんどがVan Dyke Parksと共演した「さよならアメリカさよならニッポン」が頭の中で鳴り出そうというものです。
蝶ネクタイにガッツポーズでおどけながら現れた男・それがVan Dyke Parks。あの「Song Cycle」を作った…なんて伝説じみたセリフを忘れさせてしまうぐらいの茶目っ気です。
緩急自在にピアノを弾き、滑り込ませるアドリブはスリリング、そしてどれも瑞々しい音ばかりでした。昨年発売されたライヴ盤「Moonlighting」のようにオーケストラがバックとはいかず、ギターとベースのみでしたが、それでも歌の世界の広がりは劣ってなどいません。彼のボーカルは特別上手いとはいえませんが、跳ね上がらんばかりに全身でリズムをとりながらピアノを弾く姿と併せて聴くと、自分の内に沸き上がる音楽をそのままに表現できるミュージシャンなのだと感じました。
「Orange Crate Art」の曲も多く披露してくれて、Brian Wilsonの名を出したかと思うと「Nervous!」と連呼。うわぁ。
終演後には客席に降りて握手してまわり、僕も握手してもらっちゃいました。Van Dyke Parksは、最後までサービス精神いっぱいのエンターテイナーでもあったのです。
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6月
23日
(wed)
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だるい仕事を早目に切り上げ帰宅して、電話で友達がつかまったなら、着替えて電車で一駅向こうへ遊びに行くのです。喫茶店で水にふやけた紙のコースターを見て、相手が「餃子の皮みたい」と呟いたなら、コースターを3枚におろし、ちぎったりねじったりしたストローの袋を具の代わりにして、餃子もどきを作ります。そしてゴミ扱い。話し続ければ閉店間際、最後の一組になる前に退散し、知らぬ間に降って止んだ雨に濡れた道をうろついてミスドに流れついてまた話したなら、日付が変わる前に帰るのがよいでしょう。
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柳美里のデビュー作「石に泳ぐ魚」に出版差し止め判決が出ましたね。原告側では、木村晋介が弁護を担当し、大江健三郎が陳述書を提出、対する被告側では、島田雅彦・福田和也・竹田青嗣らが陳述書を提出するという裁判だったとか。作品とモデルの両方を知らないと何とも言えない問題ですが、一つ言えるのは、たぶん図書館に行っても掲載された「新潮」の当該号はすでに借りられているだろうということです。いや、自主的に「石に泳ぐ魚」の部分を閲覧停止にする図書館も出てくるんでしょうか。
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6月
22日
(tue)
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キリンジ「牡牛座ラプソディ」
彼らが昨年発表した「ペイパードライヴァーズミュージック」は、僕が去年一番聴いたアルバムだったかもしれません。このマキシシングルのタイトル曲は予想したほどキャッチーじゃないけど、すごい情報量です。KYONや渡辺等らを迎えて、飄々としていながらファンキー。それにしても、兄弟揃ってなんでこんなねじ曲がった言語感覚なんでしょう。
DL PROJECT「TRANSIT LOUNGE」
かつては熱心なDICK LEEのリスナーだった僕ですが、気がつけばアルバムを聴くのは92年の「The Year Of The Monkey」以来です。久しぶりに久保田麻琴と組んだこのアルバムでは、ラウンジがテーマ。アジアっぽさを全面に出すのではなく、趣味のいいポップスを凝りつつもさらりと聴かせていて、その中にアジア的な感覚を滲ませてる印象です。久保田プロデュース作品としては、サンディーの「WATASHI」の手法に近いとも言えるかも。でも、ディックと久保田が組んだ90年の傑作「ASIA MAJOR」を聴いてる身には、もうちょっと濃い味付けを期待していたのも事実なんですよね。あと、コンセプトの点で砂原良徳の「TAKE OFF AND LANDING」と比較しているレヴューもいくつか見ましたが、音楽的にはかなり違うと思います。
The Dirty Dozen Brass Band「Buck Jump」
先日のDJでも流してカッコ良さを再確認してたニューオリンズのブラス・バンドの新作。管楽器のゴリゴリした音色は、渋いながらも余裕と艶が溢れてます。ダミ声のボーカルの入るカリブ風味の「Run Joe」や、不安定感が漂いつつもバラけることのない「Duff」など、どの曲も聴き手に迫りっぱなし。ソロと他のパートが拮抗し合う瞬間のスリルもたまりません。最高。
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6月
21日
(mon)
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土日休んでも全然疲れが取れないってのは、体力が足りないからでしょうか、気力が足りないからでしょうか。たぶん両方。しかも、疲れているのに極度に寝付きが悪いのです。神経が…。
夜、新たな書き物仕事の打ち合わせで渋谷へ。現場に着いてみると関係者の皆さんの構想が膨張中で、どのくらい書かされるのかとブルブルと震えることになりました。取材して、それをまとめて締切は1ヶ月後。分量も多そうなので不安に苛まれてますが、鬼のように面倒なテープ起こしをしなくていいのが唯一の救いです。あれって、言葉のニュアンスの細部まで拾ってくと、膨大な時間が掛かってしまうんで。
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疲労困憊モードの中、むやみにo u t d e x更新。3〜5月分のCDレヴュー22本を追加して、やっと現在に追いつきました。
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6月
20日
(sun)
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毛虫の足の動きを見て人間が気持ち悪くなるのは、自分の体内に繊毛活動をしている部分があると意識下で知っていて、それを連想しているためだと高校だか中学だかの生物の教師が言っていた記憶があります。かなりインチキ臭い説ですが、ならば水族館で目にした生物たちに僕が感じた気持ち悪さはどこから来るんでしょう。半透明ボディーにパステル・カラーというiMacみたいな魚もいましたが、久しぶりに訪れた水族館は、たしかに面白いけどグロテスクでもありました。それを見に押し掛ける家族連れとあわせて、なかなかすごい世界です。
60階展望台までは35秒。さらに屋上にも行けます。先頃飛び降り自殺が起きたそうで、そのためでしょうか、柵の一番上には鉄条網がつけられていました。でも、3メートルくらい高さがあって、しかも外へ出にくいように先が内側に曲がってる柵を乗り越えようとする人が、その程度でためらうとは思えません。当時は鉄条網が無かったとしても、自殺した人、ガッツがあるよなぁ。
サンシャインを出て、道を一本越えればK-BOOKSとアニメイト。さらにもう一本でまんがの森。バミューダ・トライアングルの池袋オタク版に、我々も吸い込まれていきます。まんがの森は高雄右京のサイン会で、入れる状況じゃありませんでしたが。
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6月
19日
(sat)
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「Quick Japan」Vol.25、「サイゾー」7月号、「MUSIC MAGAZINE」7月号をダラ読みして過ごそうかと思ったものの、寒くて寒くて、しかし長袖は押入れの中なので出すのが面倒なので、パソコン&周辺機器の排気熱で我が身を暖めながら、溜まりまくってる「o u t d e x」のCDレヴューの原稿など書いて過ごす梅雨寒の日。
「MUSIC MAGAZINE」によると、なんと久保田麻琴は細野晴臣とユニット結成をしたそうです。しかもサンディーとDICK LEEの新作のプロデュースも手掛けたとかで、こりゃ久しぶりに久保田麻琴関係で散財させられそうな予感。
あなたがこの日記を読む頃にはo u t d e xが更新されているはず。2月のCDレヴューを13枚分追加しました。本当は5月分まで全部書いたんですが、タグ打ってる時間が無くて。「Link 2」には、GAMSIC・ななしの部屋・Bienvenue!を追加しました。
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6月
18日
(fri)
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この間のイベントでヨシキさんがかけていた酒井司優子の「コンピューターおばちゃん」1曲だけのために、2940円払って「テクノ歌謡東芝EMI編 デジタルラブ」を買って来ました。すごいですな、これ。「コンピューターおばちゃん」は坂本龍一プロデュースの素晴らしくキャッチーな曲で、しかも坂本自身がドラム叩いてるらしいです。そして思わぬ伏兵だったのが、志賀正浩の「おんどピコピコ」。どこかで聞いた記憶があると思ったら、僕が小学生の頃「おはようスタジオ」で流れてた曲でした。あの頃はまだテレビ東京が「東京12チャンネル」だったような。赤塚不二夫+クニ河内というよく脈絡が分からないコンビによる作品なんですね。難解なイメージだったマジカル・パワー・マコのむやみにポップな曲とか、小林完吾のナレーションが入っている曲とか、これだけ聴いたら80年代を間違って解釈してしまうこと確実の強力な曲揃い。羽賀健二(現・研二)の「ネバーエンディング・ストーリーのテーマ」に、「なんで俺はこんなの聴いてるんだ」と不意に我に返ってみるのも一興です。詳細かつ大笑いの解説も充実してます。
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6月
17日
(thu)
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駕籠真太郎の「輝け!大東亜共栄圏」は、近年稀に見る嫌悪感を僕にぶちかましつつ、見世物小屋に迷い込んだものの出る気にもなれないような気分にさせてくれました。
西欧列強との戦争のさなか、大日本帝国に謎の物体が落下。その物体には、人間では女性だけを巨大化させる力があったのです。そして、多くのうら若き女子が軍事利用されるべく巨大化させられ、人間とは思えぬ姿に改造されて、戦車や潜水艦の射出口の代わりに使われることになったのでした。…こう説明したところで、たぶんあなたの想像を遥かに上回る馬鹿馬鹿しさです。生身のどこから砲撃するのかって? 言わせないでください。
戦場には内臓と糞便が飛び散り、軍事とエログロが混ぜ合わされた、この欲求の露出具合には何の躊躇もありません。しかも、なかなか読み進むことができなくて、実は異様な情報量があることにも気付かされます。丸尾末広の影響の濃い作品もありますが、それは「還って来た男」ぐらいのもの。他の作品では、馬鹿馬鹿しいこと極まりない設定を平然と押し通していて、そこに人間の性(さが)の悲しさが微妙に浮かんでいたりもします。
美しい肉体は醜悪な最期を迎え、清らかな精神は悲惨な末路をたどる物語の数々。それを読み終えてみれば、的外れかもしれないとは思いつつ、こう作者に問いかけたくもなるのです。「女性が憎いんですか? それとも愛し過ぎましたか?」
戦時下における軍国体制の狂気を、新ガイドライン問題に揺れるこの国に突きつける問題作。というのは、誰でも考えそうな嘘っぱちです。
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6月
16日
(wed)
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今度からレギュラーでCD紹介をさせてもらう新雑誌の編集さんと、打ち合わせという名目で飲んできました。一緒に飲んだ小説担当のライターさんとゲーム音楽担当のライターさんは知った顔であら不思議。日本酒をぐいぐい飲む人々を横目に、僕はビールを半ジョッキ飲んだ後はコーラと鳥龍茶でしたが、それでも意識は途絶えて、目を覚ませば今度はゲーム音楽さんが床に寝転がり…。僕ら労働者って感じです。
帰宅したのは0時過ぎで、それから諸々の作業。ここのところ暑いし寝るのは毎晩2時過ぎだしで、そろそろ死にます。
雑誌の名前は「DOS/V magazine CUSTOM」。パソコン自作派向けの雑誌に、IBMのパソコンなんぞ使ってる僕が紛れ込むのです。「執筆してるうちに僕も自作できるようになりますかね!?」と編集さんに聞いたら、「ムネカタさんは別に必要ないですよ」の一言で片付けられました。創刊されるのは7月17日です。
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6月
15日
(tue)
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コンビニのジュース棚を見ると、横3列に並んだ「Teao」の一番手前3本から「広末メッセージバッジ」だけが奪い去られていました。同棲が発覚しても、諦めきれぬ若者の跡がここに…。若者というのは、その方がまだ救われるという希望的観測です。
「桜井恭子、コスプレ時には夏コミ以後『未死奈』という名を使うとの噂」。一行情報を32字にまとめるのって、意外に難しいですね。
5月20日のこの日記で取り上げたところ異例の反響を呼び、「結局みんなアイドルが好きなのか…?」と僕を愕然とさせた酒井若菜、今週号の「プレイボーイ」に出ているはずだと関係野郎諸氏にお知らせしときたいんですが、現物未確認なんだなこれが。
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6月
14日
(mon)
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いつものことだけど、徹夜ではしゃいだ後の週明けはキツいです。疲れが抜けるのが遅くなりつつあることを実感させられるわけで。
ここ数日、DJのことばかり考えながら音楽を聴いていたので、もうカジヒデキとか流しっぱなしで脱力してます。新曲もTore Johanssonのプロデュースで、その名も「MR.SWEDEN」。この人は自分が背負うべき看板を知っていて、それを堂々と引きうけようとしている姿勢が賞賛に値します。これからも、海でみんなが待ってる日々を単純明快高品質に歌ったりしながら、大人になんてならなくていいと広めてよ。
あとリピートしてるは、1月発売なのに最近になって買ったともさかりえの「カプチーノ」。椎名林檎の作詞作曲で、相手を自分に夢中にさせたくて身勝手なまでにもがく女心を、情景描写と心理描写を巧みに交錯させながら歌った名曲です。本当に技術がある人だなぁ。編曲も亀田誠治だし、カップリング曲も椎名作品だし、ともさかの歌い方も椎名に似てます。そういえば、11日にある人の裁判があって、終了後に知り合いたちが「無罪モラトリアム」という紙を持って記念撮影すると言ってました。本当にやったんでしょうか。有罪確実らしいんですが。
栗コーダーカルテットから、「5.1周年記念JAPAN TOUR'99」のDM到着。23センチ×11センチという大判ハガキに、ロゴと鼻の穴にリコーダーを突っ込んだキャラたちがどーんとプリントされてて、ほのぼのとしていながら豪華という独特の味わいがあります。8月8日の渋谷クアトロは行きたいな。
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o u t d e x更新、Xsodiakを「link 2」に追加しました。
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6月
12日
(sat)
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6月
13日
(sun)
6月14日:詫びが入ったので毒吐き部分修正しました。
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"UNTITLED" Vol.2で再びDJやってきました。オリジナルラヴのメーリングリストの人々が客層の中心というイベントで、気分は他流試合です。どうしても頭でっかちになりがちな僕のような人間は、単純に感覚だけで選曲できずに、もうイベント前の段階でデロデロにエネルギーを消費してしまいました。
そして午前1時頃、自分の出番が来た頃にはすっかり酔っ払ってました。気付くと僕がベースを抱えていて、CDに合わせて狂ったように弾く振りをしていたのも異常でしたが、そんな掴みで無駄なぐらい盛り上がった皆もどうかしてます。そして、曲のリズムの邪魔する酔っ払いマジうぜぇ!とか思いつつ、流した曲のセットリストは以下の通りです。ニッコリ。
1 | ART ENSEMBLE OF CHICAGO | THEME DE YO YO |
2 | THE DIRTY DOZEN BRASS BAND | VOO DOO |
3 | DR.JOHN | I'LL BE GLAD WHEN YOU'RE DEAD, YOU RASCAL YOU |
4 | SQUIRREL NUT ZIPPERS | FAT CAT KEEPS GETTING FATTER |
5 | シートベルツ | TANK! |
6 | 渋沢毅オーケストラ | CHA RA RA |
7 | 渋さ知らズ | 天秤 |
8 | SUN RA | SPACE IS THE PLACE |
後半では、比較的まったりとした雰囲気のイベントに、フリージャズが轟音で響いてました。だんだん悪意が出てきた、わけではないです。
イベントのシークレットDJは青山陽一さんでした。彼が登場すると、ここぞとばかりにカメラ片手の人がわらわらと前に。青山さんが出ることもあって、梯子さん・MAHOさん・フミエさん・いおりんとか、その界隈の知り合いもたくさん来てて、MAHOさんやいおりんとは、会場を抜け出して外でダラ話とか。
イベントの最後を飾ったよしきさんのDJは、「コンピューターおばあちゃん」を最大ボリュームで鳴らして、最高にクール&マッドでした。最大限の共感を示すべく、激しく踊る僕。振り返ると、ただでさえ最初からまったりしていたのに、今となっては疲労を顔に浮かべて座り込むか眠るかしている人々。途中で消えた人も多いようでした。もうすぐ午前5時。
終了後、外に出れるとすっかり朝。僕に巻き込まれて一晩付き合ってくれた、U-ROさん・TAGROさん・憂過子ちゃん、ありがとうございました。被写体にハードに迫るU-ROさんのカメラワーク、痺れました。TAGROさん、DJをする僕の横でいつのまにかベースを抱えてるので驚きました。憂過子ちゃん、たまたま持ち合わせていたベースを酔っ払いの僕が奪い取ってごめんね。でも、「踊ってるムネカタさん、怪しかったですよ! キャハハハハハハハハハハ!」という大笑いは、電車の車両中に豪快に響き渡ってました。
そんな君の笑い声を聞きながら、いつだって悪い冗談みたいに澄んでいる朝帰りの空を、僕は電車の窓から見上げたよ。こんな日々をいつまで続けられるんだろう、ってね。
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6月
11日
(fri)
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小谷野敦「もてない男−恋愛論を超えて」、永沢光雄「AV女優」文春文庫版を購入。なんて組み合わせでしょう。
「レコードコレクターズ」7月号の特集は、来日直前というか頼むからちゃんと来て欲しいBrian Wilson。表紙も彼が飾っているのですが、その写真というのが、ビキニパンツ1枚でグランンドピアノの鍵盤と椅子に足を乗せ、なにか向かい風をこらえるような表情でガッツポーズをとっているものです。昔海賊盤で、同じくビキニパンツ姿でピアノの鍵盤に寝転がる彼の写真を見たこともあるのですが、同じ時に撮影されたものだと思われます。以前から不思議だったんですが、なんでこんな写真を撮ったんでしょう。誰か止めろよ。たしかに海と音楽という記号を2つ並べることにより、彼の個性(なのか?)を端的に表現しているんですが…。とはいえ、人生何があるものか分からないだけに、僕もビキニパンツ姿でパソコンに足をかけてガッツポーズ!なんて写真を撮らないよう、一応気をつけたいと思います。
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6月
10日
(thu)
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増刊枠から定期刊雑誌になった「アニメ批評」#001では、さにさんが大活躍。ウガニクさんがケーキ職人だったとは、僕の身近にもいるんで奇遇ですね〜。記事の方では「声優という職業のフシギ」が面白かったです。グラビアで脱いでた人がいつのまにか声優になってたりするし、どういう生産過程を経ているのか、つくづく不思議な世界だと思いますよ。
「噂の真相」7月号に「和久峻三が音声入力ワープロ『アプティバ』導入」とあるんですが、そうすると僕がパソコンだと思い込んで愛用していたアプティバはワープロだったようです。それにしてはずいぶん便利だなぁ。かく言う僕は音声入力機能を一度も使ってません、設定が面倒で。
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さて、この日記をあなたがご覧になるであろう土曜日に…というわけで再びDJイベントの告知です。
「オールナイトは辛いなぁ」なんて言わないで下さい、僕もマジできついんですから!
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6月
9日
(wed)
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さしたる期待もなく買った南Q太の「天井の下」でしたが、読み進み終えてみれば全面降伏。僕が間違ってました。
この単行本の白眉は「さすらい」。日常の描き方と、そこから静かな疼きを拾いだす巧さに感心させられますが、それだけでは済みません。冒頭4ページで約10年の歳月の流れていることに終盤になって気付かされ、再び感嘆することになりました。この構成が、疼きを淡い痛みに変えて読み手の胸にまで広げます。さらにラストでは深い余韻が残され、それは不意であるがゆえに深く残りました。
4話まである「天井の下」は、疼きというよりははっきりとした痛みが前に出ています。言い争う表情や酔っぱらいの描写になると、妙に絵柄が崩れるのですが、それは南Q太が従来の絵柄で描き切れる物語の外へ向かっているからでしょう。そういえば、以前のようにドットの大きいトーンをバックに貼ることも少なくなり、より洗練された感があります。彼女が確実に先へ進んでいることを見せ付けられる、素晴らしい作品集でした。
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6月
8日
(tue)
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インタビューという手法がどれだけ相手の本音を引き出せるかとなると、現実問題としてはかなり難しい気がします。メディアでの公開を前提としていれば多少の脚色を混ぜてしまう可能性もあるし、勢いあるいはリップサービスで心にも無いことをそれらしく語ってしまうこともあるでしょう。松尾スズキによるインタビュー集「第三の役たたず」は、技術ではなくスタンスによって相手の話を引き出してる印象で、自他の間抜けさを愛しつつ、ディフェンスを低くして相手に迫る姿勢が特徴的です。
女性編集者へのセクハラに走る庵野秀明、元看守という過去が驚きの天久聖一、「そうそうそうそう」と繰り返す根本敬、泥酔しながらそのくせ誠実な鶴見済、ズレているような気もするけれど気骨を感じさせる町田康。どいつもこいつもって感じの顔ぶれであり、困ったことにどいつも大物。現在の生き様とともに、子供時代についても突っ込んで話されていて、全体としてはかなり身も蓋もないない雰囲気に包まれています。脱がし上手というか。
特異なのは、挿入されるモノローグの多さ。また、脚注にまで松尾スズキならではのヒネていながら脱力を呼ぶ文章が並んでいて痛快です。繰り返し触れられていて気になったのは、どうも松尾スズキは、親子の関係において親が子に恩を売ることを嫌悪しているらしいということ。そんなわけで、興味の対象が松尾スズキに戻って来るインタビュー集でもあったわけです。
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6月
7日
(mon)
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5日に書いた、CD-Rを導入したらパソコンの終了がおかしくなったという問題は、無事解決しました。異常発生時の動揺の大きさに比例して、問題解決時には「なんだぁ」と気が抜ける度合いが大きくなってしまいます。ええ、ソフトのバグのせいらしいんですよ。
IBMと書き込みソフト「B's Recorder GOLD」の発売元であるBHAに電話したところ、APTIVAに「B's Recorder GOLD」をインストールするとパソコンの電源が切れなくなる事例が両社ともすでに報告されているそうで、「B's Recorder GOLD」をバァージョンアップしろや、とのことでした。言われるがまま、BHAのページから無償アップデートのファイルを落としてインストールしたら、無事に再起動。ああ、黒い画面に光る「再起動しています」という文字のなんと神々しいことか。拝みたい気分でした。大阪のBHAまで電話した甲斐があったというものですが、電話したのが会社からじゃなかったら、もっと早く教えろやと眉をひそめてた気がします。
CDのバックアップをすると冒頭にノイズが入る件は、CD-ROMで吸い出すのではなく、CD-Rドライブ1台だけで吸い出しと書き込みをすれば大丈夫でした。飲んだジュースを他人に口移しするんじゃなくて、自分でコップに吐き出す要領ですね。(違う)
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o u t d e x更新、GO! GO! ROUND THIS WORLD!!・電Q・Night & Day・ラトルコープ・ROOM:245・ワイルドシンプルライフを「link 2」に追加しました。
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6月
6日
(sun)
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来月創刊のパソコン雑誌用にCD紹介の原稿を書き、電話している間にもCD-Rを焼き、今週末のDJの選曲をしながらフリージャズで一人で踊り狂うという3つの作業を延々と繰り返す1日。6畳間が僕のダンスフロア、運動量はDDRなんて目ではなく、踊った後の虚しさもDDRの比ではありません。夜にあったカーネーションやパラダイスガラージが出演するライヴや、マスノさんによる詩人のイベントにも作業が終わらないため行けませんでした。パソコンもMOもCD-Rも稼動してるために、排気熱で室内温度はいたずらに上昇し、床に散乱しながら西日を反射するCD・CD・CD。6月最初の日曜日は、嫌なかたちで夏を実感してました。
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というわけで、改めてDJイベントのお知らせです。今すぐ手帳に赤い字で!
"UNTITLED" Vol.2
日時:1999.06.12(Sat) 23:00open - 29:00close
場所:蒲田studio80(OTTANTA)
料金:2,000yen(with 2 drink)
DJ:ppp, kinami, saitoh, munekata, salt water taffy, kumagai, nakanishi, and SPECIAL GUEST DJ(Secret!!)
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実はDJやる人の半分ぐらいにしか会ったことないんですよね。当日の状況が想像できないまま、本番を迎えることになりそうですよ。
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6月
5日
(sat)
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一日で気温が最も上昇する午後2時過ぎ、排気ファンからの熱気がさらに体感温度を上げる街・秋葉原に到着しました。路上の怪しい物売り、チラシを配る虚ろな目の人、「こみっくパーティー」と「KANON」のポスター、立てかけられた値段表に食い入る人々、交差点には縁日のようにタコ焼き屋。いや、そんな日本とは思えぬ猥雑な空間をブラブラと歩いて和んでいる場合ではありません。大型店からビルの一室のアジトのような店まで見て回り、ついに購入したのはCD-R。PLEXTORのPX-R820Teです。さらにいろいろなメーカーのCD-Rメディアを20枚ほど買い集め、箱を抱えて再び秋葉原の人波にダイヴ。溺れるところでした。
帰宅後、早速セットアップ。無事にCD-Rは認識され、付属ソフト「B's Recorder GOLD」を使っての8倍速のデータ書き込みも成功です。音楽データの書き込みもあっさり出来ました。CDのバックアップをすると冒頭に「チッ」というノイズが入るのと(パソコンのCD-ROMが原因?)、8倍速&オンザフライでCDをバックアップするのに失敗した以外は問題もなく、気が抜けるほど簡単でした。
しかし、問題は別の所に。BIOSの設定を見た時に何かしたのか、あるいは「B's Recorder GOLD」をインストールしたせいかわからないんですが、不意に再起動が出来ない状態になっちゃったんです。Windowsが終了しても、真っ黒い画面の左端に「_」←これの白いやつが光ってるだけで再起動しないまま。で、メインの電源スイッチを数秒押して電源を切り、再び起動させて普通に終了してみても、「Windowsを終了します」とかいうメッセージもなく突然Windowsが終了して、以前ならWindowsの終了と同時に電源が切れていたハードの電源が切れないようになったんです。BIOSの設定をデフォルトに戻しても改善せず。メインの電源スイッチを数秒押してると電源は切れるし、他に異常はないんで放置してますが。対処法をご存知の方、助けてください…。
一応ハードディスクの一部をバックアップすることにしたところ、CD-R1枚に収まって便利便利。さすがCD-Rと喜んだんですが、元はと言えばこいつがいけないんですよね。
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6月
4日
(fri)
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空模様を気にしながら横浜観光。横浜TAHARAに平澤さんを表敬訪問したはずが、結果的に昼食をたかってしまい、連れは「綿の国星/大島弓子1」までもらってしまいました。そこから関内へ移動して、山下公園、マリンタワー、人形の家、ごま饅頭、高島屋のやつフォーク忘れやがってケーキ手づかみ食い、ハトおじさん、修学旅行生ってグループに分かれるけど俺だったらきっとあのオタクっぽいグループだよ、だんご3兄弟サンダル。夜は中華街で塚田さんと合流、また食事をたかってしまい、連れは「かしぶち哲郎SONGBOOK」をもらってました。一日たかり観光。皆さんすいません。
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6月
3日
(thu)
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庵野秀明・天久聖一・根本敬・鶴見済・町田康。松尾スズキの「第三の役たたず」は、あまりにもあんまりな人選のインタビュー集ですが、当然買ってしまいました。ちょっと読んだだけでもかなり面白くて、こりゃ劇作家ならではのセンスなのかな〜と芝居を見たこともないのに考えるのは安易というもの。
小説を書くことに幻想をもっていない、というような趣旨の発言を読んだのは重松清のインタビューでした。その冷めた態度が印象に残っていたので、迷った挙句今頃になって「エイジ」も購入。
今日セブンイレブンの雑誌コーナーに「ぱふ」があるのを見つけて我が目を疑ったんですが、いつの間にかそういう状況になってたんですね。次は「COMIC BOX」とかが置かれたりして。前者は以前にパラパラめくっていた程度、後者も書き手の年代が狭い気がして最近は読んでないんですが。
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6月
2日
(wed)
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いつも心にギターポップ! そんな何の行動も伴わないキャッチコピーを掲げてしまうのは、いや自分で一人で唱えてるだけなんですが、ともかくそれは先週の土曜にフリッパーズを聴き返してから、自分内ネオアコ・ブーム起きてしまったためです。苛立ちと倦怠をまといながら瑞々しくギターをかき鳴らすネオアコ、それは大学時代の思い出とともに。
そんなわけでネオアコを再び聴こうとしたものの、すぐに発見できたのはAZTEC CAMERA「HIGH LAND, HARD RAIN」のみで、ORANGE JUICE「CAN'T HIDE YOUR LOVE FOREVER」は行方知れず。今日行ったレコード屋でも、名盤として名高いネオアコのオムニバス「Pillows & Prayers」を見つけたのですが、「音楽的に面白いかなぁ」とか考えちゃって元の棚に。最近出た伊藤英嗣選曲のオムニバス「ギター・ポップ・ジャンボリー」も、「THEY MIGHT BE GIANTSはネオアコじゃないよね〜」とか言って視聴機止まりでした。全然心にギターポップじゃありません。
結局買ってきたのは、CIBO MATTO「STEREO☆TYPE A」とRANDY NEWMAN「BAD LOVE」の2枚。特に後者では、あの声とともにブラスが鳴ったりしてると、もうたまりませんでした。(ネオアコの話はどこへ?)
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o u t d e x更新、「MUSIC」に1月分のCDレヴューを追加しました。時間差5ヶ月。
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6月
1日
(tue)
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津野祐子の「私」について語ろうとして僕が行き詰まるのは、言葉が足りないためというよりも、自分自身の幼さのせいでしょう。この短編集のほとんどは、祖父・母親・息子といった肉親や、幼なじみなどの知人を失った人間の物語。いつも中心にあるのは死です。今は亡き人への想いは取り返しのつかない悔いとして残り、「私」の意識は相手の記憶を想像し辿っていかずにはいられなくなります。思いを巡らすことの無意味さをも知りながら。
「癒し」という言葉が自己愛にまみれた使われ方ばかりされ、いつのまにか「卑し」を連想してしまうようになりました。感動のスイッチを押されることを待ち望む人々のための、サービス精神旺盛でありながら表面だけ感傷をまとった小説も数多く存在します。けれど津野祐子の筆致は感傷を抑えて穏やかであり、描き出きだされるのは相手の不在を感じながらも日常の中で生きていくしかない人々。死に直面してから数年の歳月を経て今に至る登場人物たちは、陰鬱ではないけれど生気に溢れているのでもなく、誰にも聞き取れぬ呟きのように過去に想いを馳せ、過去に縛られる自分と向かい合います。そして繊細な日常の描写が浮き彫りのするのは、噴きあげてくるような痛みです。
一編ごとの余韻があまりにも深くて、読み終えるまで長い時間がかかりました。
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