長嶋OB会長の後任がいない非常事態 |
巨人は監督だけではなく、OB会長も人材不足に陥っていた。
今年の巨人OB会総会は、12月4日に開催される。注目は、長嶋茂雄現会長の去就という1点に尽きる。
長嶋会長は一昨年に就任。脳梗塞(こうそく)に倒れた昨年の段階では、体調回復が見込めたために続投となり、「春までには皆様にごあいさつできるだろうと思います」と、OB会にメッセージを寄せた。
しかし、今年はそうも言っていられない。
ある球団関係者が、「リハビリに専念している。気分転換に温泉でも行ってくればいいのだけど、やはり人に見られるのが嫌なようだ」と明かすように、会長交代も仕方ないという見方もあった。
ところが、広岡達朗副会長は、「長嶋がやりますよ。川上さんや小姑みたいなベテランOBがたくさんいるから、長嶋でないとOB会をまとめ切れない。それに次の世代まで空いていて、これといった人がいない」と、続投の方向であると説明。「王がソフトバンクの監督を辞めれば、(OB会長に)一番ふさわしいけど。長嶋の後となれば、王ぐらいではないと務まらない」とみる。
今季は広岡副会長、金田正一氏らが、阪神・星野SDの監督招聘(しょうへい)に猛反対して阻止するなど、巨人OB会の影響力は依然として強い。過去のOB会長は川上氏、別所毅彦氏、藤田元司氏と超大物ばかりで、長嶋会長の次の世代となると堀内前監督、土井正三氏らV9戦士となるが、このメンバーでは重鎮たちには物足りなく映るようだ。
巨人は読売グループ内の人事異動で、わずか2年で原監督が復帰したように、監督も人材不足。OB会長も後釜おらず長嶋頼みというのだから、寂しい限りといえる。
ZAKZAK 2005/11/22