since 14/DEC/96
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5月
31日
(thu)
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小林恭二「モンスターフルーツの熟れる時」読了。4部構成から成るこの作品の最初の2章はそれぞれ「君枝」「友子」と題され、男となら誰とでも寝て子供を次々と産んでいく「君枝」と、身体に寄生虫を住まわせてまで美しくなり自分だけの価値を得ようとする「友子」という違いこそあれ、現実から与えられた世界ではなく自分で獲得した世界に生きようとした女たちが描かれます。人々の目に奇異にすら映る彼女たちの行動は社会的な注目を浴びるもののあっけなく終わりを迎え、決して能動的に何か行動を起こすわけでもない主人公の男に残されるのは、感傷と呼ぶにも違和感のある記憶のみ。時に澱んだ苦悩を抱え、時に淡々と現実を受け止める主人公の心理描写と、意外な展開を見せる物語には引きこまれはするものの、その展開のパターンが「こち亀」みたいだと白けた気分になっていたのも事実です。
そんな印象が大きく変わるのが3章目の「千原」。再会した小学校時代の同級生・千原は、混乱と争いを愛する男であり、舞台となる猿楽町に様々な災いを運びこみます。主人公はそんな彼を軽蔑するものの彼のペースにはまり区長候補にまで担ぎ出されることに。そしてこの「モンスターフルーツの熟れる時」の最大の山場は、集団ヒステリー状態になって差別心を丸出しにしながら町の治安を取り戻そうとする住民たちに対して、主人公が自分でも驚くほどの敵意を感じる場面です。それまでの物語はここまでの長い伏線であり、それ以降彼は世界の秩序の破壊と自分が自分らしく生きられる世界の創造を決心します。
ただ、その山場での意外な展開がもたらす昂揚感は、やがて観念性が非現実的な展開を纏うその後の描写に吸収され、長続きはしませんでした。舞台となる猿楽町と日本社会との距離がいまひとつ曖昧なこともあり、「モンスターフルーツの熟れる時」を「文学的」の一言の中に押し込めることを僕はしたくはなかったのですが。
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5月
29日
(tue)
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渋谷クアトロであがた森魚ライヴ。考えてみれば、10年前初めて彼の音楽に触れたのも同じ会場で、そしてライヴで彼を聴くのも10年ぶりです。あの時は「あがた森魚&雷蔵」名義のライヴで、当時高校生で音楽的な基礎体力が足りなかった僕にはピンとこなかった記憶が。でもベスト盤「20世紀漂流記」の発売を記念したこのライヴでは、ともかく彼の過剰なまでのエネルギーにやられました。泣かせるところは泣かせるけど、昂ぶると叫ぶは飛び跳ねるはですごいのです。
思わず終演後に物販コーナーで「COBALT TARPHONIC 音楽文庫第二集」と「PLANET ABEND」という非メジャー流通作を購入。
そういえば、一昨日観た「クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲」もあがた森魚も、20世紀の記憶を慈しみながら別れを告げている点では同じだなぁ。
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5月
27日
(sun)
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朝から土砂降りの雨の中で道に迷って遭難しそうになりながら、自由が丘武蔵野館で「クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲」を観てきました。普通に面白かったです。
ストーリーの大筋は、春日部で開催されて大人を夢中にさせている「20世紀博」というイベントが、実は大人の心を退行させて日本を20世紀に戻してしまおうというちょっと無茶な組織による陰謀で、両親と引き離されたクレヨンしんちゃんがその計画を阻止すべく戦い、最終的には家族愛が勝利するというもの。一度観ただけなので微妙に間違っているかもしれませんが、とにかくそういう話でした。注意し忘れたけどネタバレですよ、ここ。
加野瀬さんがartifact-MLで「懐かしさを感じられなくて感情移入できなかった」旨の感想を述べていたけれど、72年生まれの僕も同じような印象でした。懐かしさを全面に押し出しながら未来への希望と家族愛をテーマにしたいい話だと思うし、特に子供たちが組織の追手から逃げようとするシーンは面白かったのですが…泣けはしなかったんだよなぁ。事前情報が多すぎたのかも。クレヨンしんちゃんのパパが靴の臭いを嗅いで、少年時代から現在に至るまでの喜怒哀楽の人生を回想する、本作最大の山場である場面でも「ここだ!」とか思っていたのですが。この映画を先に観て僕に勧めた人が「ニューシネマパラダイス」を引き合いに出してその感動を表現していたけれど、あそこまで鮮やかに涙腺を刺激する演出は出てこなくて泣けませんでした。良くも悪くも不器用なほどに生真面目に作られている作品だからかもしれません。平日に会社へ行く時よりも早起きして、泣く気満々で観に行ったのにな。
やけにアンニュイでジャズ喫茶の常連のようなマッド・サイエンティストのカップルは、「お前ら出てくる作品が違うだろう、そもそも絵柄違うし」と可笑しくてしかたがなかったです。特に後半に行けば行くほど。最初の長い長いモノローグによる解説以外はほとんど犯行動機が述べられないのも力技だと思いました。
映画の上映終了後、かちゃくちゃくん・さくらくん・タロウくん・日野さん・ユキさんと6人で食事。何が驚いたって、泣いてないのは僕だけだったという事実でした。それを言ったら「あれで泣かないなんて信じられない」とか軽蔑される始末。最後のシーンで自殺しようとするマッド・サイエンティストのカップルが、その真下に巣を作っていたハトに止められるシーン(ここにも家族愛!)にちょっと感動したよ…と話しても、「嘘だ〜」と誰も僕を信じてくれなかったのでした。そんなぁ。
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5月
26日
(sat)
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6月21日発売の空気公団「融」は、メジャーデビュー作。カーネーションの棚谷祐一との共同プロデュースです。メロディーの良さはもちろん、サウンドの骨格もしっかりしたバンドなのだとこの新作を聴いて気付きました。トータルタイムが35分という潔さが好きです。
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5月
25日
(fri)
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小林恭二「モンスターフルーツの熟れる時」、武田徹「IT革命原論」購入。
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平澤直孝さんたちによるユニット「珈琲屋」主催のイベント「GOLDEN POPS VOL.2」を観るため渋谷CLUB EGGSITEへ。セロファンの高内シロウとGOMES THE HITMANの須藤俊明が組んだステージには間に合わず、入場するとダンボールバットというバンドが演奏中でした。「タイトゥーン・アップ」みたいなベースラインの曲を鳴らすのは、男女混合で長髪あるいはアフロパーマ率が妙に高い人々。ちょっと聴いただけでも、GSと70年代ディスコを混ぜてデレデロにしたようなサウンドはインパクトがありました。
次の西村哲也は、ギターだけではなくカーネーションの太田譲らを迎えたバンド全体の音がうねりまくり。見た目と音のギャップが激しい人です。ルーツ・ロック的なサウンドを安定した演奏で聴かせました。
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5月
24日
(thu)
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あがた森魚「20世紀漂流記」
この人のデビューってのは僕が生まれた72年なのですね。その30年弱をまとめたベスト盤は、新曲「MEZCAL」から始まって、「大寒町」「いとしの第六惑星」「春の嵐の夜の手品師」「キットキット!!遠く遠く!!」と名曲の連発にマジ涙。そして変化しない感性の瑞々しさは、もはや不思議になってくるほどです。
サニーデイ・サービス「Best Flower」
マキシシングルに数多くあったアルバム未収録曲をまとめた編集盤。まとめて聴くと、サニーデイって本当にいろいろいろなミックスを施して音像をいじってきたバンドなのだとわかります。音響派ならぬ音像派。
DAVID BYRNE「LOOK INTO THE EYEBALL」
力強くてポップで混沌としていて流麗な、純正ソロ5作目。素晴らしい。クセの強いリズムやサウンドに絡むストリングスがまた非常に魅惑的です。
RADIO TARIFA「CRUZANDO EL RIO」
海の向うのアラブやアフリカを眺めているようなスペインのバンド。日本民謡の「群上節」もカバーしていて、外国人の歌う演歌を聴いているような不思議な感覚に。そういえば古いエジプト歌謡やスーダン歌謡ってどこか演歌に通じるものがあるよなと思い出しました。
THE BEACH BOYS「HAWTHORNE, CA」
また出てきたレア音源集、キャピタル音源もブラザー音源も一緒に入ってます。未発表のものも多数入っているので初めて聴く音源に驚かされる2枚組、しかも実に57トラック収録。気の触れたようなコーラスワークを聴かせるアカペラトラック群、特に「ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY」にやられました。
それにしても、タワーレコードに行っただけで「bounce」「musee」「TOWER」と3種類も無料の音楽雑誌が入手できるんだから、すごいシステムだよなぁ。
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5月
23日
(wed)
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「UNGA!」NO.076で、つじあやののインタビュー、セロファンのアルバムと青山陽一のシングル評を担当しています。
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「週刊プレイボーイ」の表紙と巻頭グラビアを飾った池脇千鶴には、その驚くほどの垢抜けっぷりに驚愕してしまいました。いつの間に。これまで彼女が持っていた、安心感と裏表の野暮ったさのようなものがすっかり影を潜めていて、髪の毛の色を抜いたせいか雰囲気が軽くなっているのです。気がつくと春は終わっていて、いつの間にか夏になっていた。そんな感じの軽いショックをもたらしてくれました。
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エンタテインメント専門のポータルサイトをうたうルビコンゲートから登録のお知らせが4通も来ているのですが、どこに登録されているのかさっぱり分かりません。
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5月
22日
(tue)
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かちゃくちゃくんから6月3日のネットアイドル大集合に誘われたのですが、これに参加する猛者はどのぐらいいるのでしょうか。会場の後楽園ゆうえんちジオポリスって、コスプレフェスタといい、いろんなイベントを開催しますねぇ。
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会社の同僚から借りて聴きました、小田和正のセルフカバー集「LOOKING BACK2」。全然期待しないで聴いたら、丁寧なコーラスワークをはじめとする予想以上の情熱に驚かされました。そもそも反則みたいに曲がいいし。妙にこざっぱりしたサウンドの質はオフコースの末期あたりからほとんど変化していなくて、「she's so wonderful」なんて感触が一緒。「さよなら」みたいな名曲を超えるのはそりゃ無理な相談としても、「こころは気紛れ」のアレンジは新鮮で楽しめました。良くも悪くもすごくAORです。
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5月
21日
(mon)
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公式ページがすでに終了しているっぽい「クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲」の話題で周囲が持ちきりです。周囲と言ってもネット上の周囲ですが、普段はどう考えても「クレヨンしんちゃん」など話題にもしなさそうな人々も観てきては口々に誉めているので、あのアニメに興味の欠片すらなかった僕も気になっています。そんなところに、週末に観てきた会社の同僚がやはり絶賛しながら割引券をくれたので、友人たちと次の日曜に観に行くことに。場所は自由が丘武蔵野館、土日の朝のみ続映決定だそうです。問題は、休日の朝に起きて9時20分までに着けるかだなぁ。いきなりボロ泣きで「クレヨンしんちゃん」信奉者に自分が転向しちゃったらどうしましょう。
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OUTDEX更新、「small circle of friends」に秘め事集・まぐら日記を追加しました。
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5月
20日
(sun)
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日中どこからか流れる大音量の「ミニモニ。ジャンケンぴょん!」が街に響き渡っていました。新手のテロ活動かと思いましたが、その犯人は近所の小学校の運動会。もう秋か。違う。
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「アワーズライト」7月号の「BED ROOM DISC JOCKY」では、井上陽水「UNITED COVER」とあがた森魚「20世紀漂流記」を紹介しています。
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昨日買ったIXY DIGITAL 300用に、ソフトケースとIO DATAの32MBコンパクトフラッシュを購入。同梱のコンパクトフラッシュは8MBだったので、やはり撮影枚数はもっと欲しかったのです。そして店を出てから、横道にそれながらダラダラと写真を撮って歩いて約2時間。新しいカメラで世界を切り取るだけで幸せな気分になれるのだから単純です。一番画質の低いモードで71枚撮ったんだけど、やはりこの画質だと新しいデジカメのありがたみが少ないなぁ。
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5月
19日
(sat)
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三島賞に青山、中原氏というわけで、中原昌也が三島由紀夫賞を受賞。僕はこのニュースをGROOVE ID+ bbsで知りました。菊地成孔さんいわく「俺は将来中原君はノーヴェル文学賞取ると思います」。
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仕事が忙しくて買いに行けなかったデジカメを、家から歩いていける国道添いの量販店でやっと購入。秋葉原まで行く気力や体力はありませんでした。買ったのは目をつけていたキャノンのIXY DIGITAL 300です。
98年の購入以来使い続けていたエプソンのCP-500と比べ、一気にコンパクトになったところに年月の流れを感じます。そしてさよなら81万画素、これからは211万画素ライフ…と思ったものの、同梱の8MBのコンパクトフラッシュだとそんなに多くの枚数は撮れないみたいでガッカリ。他に不満だったのは、ソフトケースがついてこない、USBドライバのインストール方法の解説が不親切、同梱のソフトウェアが体感的にわかりづらい、といったところです。でも画像は不満のないレベル。試し撮りで自分の部屋を写していたら、画像の中の部屋の汚さに頭が痛くなってきました。
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5月
18日
(fri)
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「MUSIC MAGAZINE」6月号の見本誌到着。青山陽一インタビューと、ムーンライダーズのライヴ評を担当しています。ラヴ・サイケデリコにインタビューしているのが中村とうようさんなのは衝撃的。高橋健太郎さんのピチカート・ファイヴについての文章(彼は論文ではなく長めのコラムだと謙遜しているけれど充分に批評的)が読ませます。DAVID BYRNEの新作「LOOK INTO THE EYEBALL」は5月23日日本発売。
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ANNE SOFIE VON OTTER MEETS ELVIS COSTELLO「FOR THE STARS」は、ELVIS COSTELLOとメッゾ・ソプラノ歌手との共演作。ELVIS COSTELLO関連は企画アルバムも全部買い揃えて早10年になろうとしている僕も、クラシック歌手との共演となると退屈そうだと買うのを保留していたのですが、いやいや素晴らしい。ELVIS COSTELLOの楽曲はもちろん、BRIAN WILSONの「DON'T TALK」と「YOU STILL BELIEVE IN ME」もカバーしていて、特に後者が深い美しさをたたえています。他にもRON SEXSMITHやTHE BEATLES、TOM WAITSの曲まで取り上げ、ジャジーな感触も交えながら、楽曲の魅力を掘り下げているアルバムです。ジャンルを越えた音楽家・ELVIS COSTELLOの本領発揮という感を受けました。
BAAABA MAALはセネガルのアーティスト。新作「MASSING YOU(MI YEEWNII)」ではUKロック界のJOHN LECKIEをプロデューサーに迎えているものの、ロック臭くもデジタル臭くもないアコースティックなサウンドです。打ち込みのダンスミュージックを中心とした前作「NOMAD SOUL」とは打って変わった、深く広い音の広がりを堪能できます。
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5月
17日
(thu)
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求ム! 有料Napsterサービスのテスターということですが、結局メジャーレーベルと提携しないと、ユーザー数も減った現状でメリットの見えない有料サービスを受けようとするユーザーは少ないでしょうねぇ。5大レーベルのうち、楽曲の使用許可を出しているのはBMGの親会社のBertelsmannだけとか。「ダウンロードされた楽曲は再生して楽しめるだけで,CDに焼き付けることはできない」っていうのはどういう技術なんでしょう。
そしてMP3自体にも変化は起きていて、MP3新規格の採用開始にメド,だが普及には疑問もという記事が。その名もMP3Pro。リリースの時期的な問題よりも、MP3Pro用のプレイヤーで現行のMP3も鳴らせるかどうかといった、乗り換えやすさの方が重要のような気がします。
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5月
16日
(wed)
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TGV前夜から発病したアイドル歌謡熱がまだ続いていて、今朝も突発的に渡辺美奈代を聴きたくなり、一日そればかり流していました。「MY BOY」「恋してると、いいね」という2枚のアルバムもいいけど、やっぱりシングルの「WinterスプリングSummerフォール」に尽きるなぁ。馬鹿みたいにキャッチーで、それでいて切ないアイドルポップス。歌詞がちょい大味だけどね。
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「週刊コミックバンチ」創刊号では、過去の大ヒット作と設定がかぶった原哲夫や北条司の作品はちょっと反則くさいものの面白かったです。次原隆二の自動車人情モノもすんなり読めました、というかわりと好き。他の作品にしても、ベタだよ〜と笑っちゃうぐらいに各作品の第一話は練られていて、それぞれ面白く仕上がっています。このテンションが続くのかが鍵ですな。展開にチラつくお約束やオヤジくささのせいもあって、個人的な趣味としては毎週読もうという雑誌じゃないけど、熱はかなり感じました。
「アワーズガール」No.3では、結局読み終わってもよく分からない部分もあるけれど、藤原薫の低温のまま張り詰めたような雰囲気が好き。犬上すくねは「得体の知れない何か」を描いてみせるまでの演出が巧いです。小石川ふにが子供を描くと素敵な温もりが生まれます、しかもほとんどセリフなしなのに。誌面で一番異彩を放っている逆柱いみりは、ちゃんと話中話まで作っているので何かすごく新鮮でした。
「ガロ」6月号を買ったのは、もちろん津野裕子の短編を読むため。ページ数が少ないながら大越孝太郎も読ませるし、三本美治も世知辛さとユーモアの混ざったいい話を描いています。キクチヒロノリも素直にいい話なんですが、その一方で表現はけっこう妙でもあるのが彼らしいです。そうそう、「ガロ」は次号から隔月化ですよ。複雑な気分。
松本耳子の描く女の子の裸は、肉感が素晴らしいです。単行本「みみチャンネル」は、キャラクターたちがお馬鹿で純情で残酷で、話がダレないので楽しめます。
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5月
15日
(tue)
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石野卓球「KARAOKE JACK」は、これまでのソロ作から予想していたほどハードなテクノじゃなくてちょっと拍子抜け。でも先行シングル「stereo nights」を含む後半の流れは好きだし、聴き返してみないとな。そういえば「VOXXX」を最初に聴いた時もピンとこなかったけど、後からその練り込み方に気づいてのめりこんだものです。
R.E.M.「REVAL」も買ったんですが、彼らのアルバムを聴くのは91年の「OUT OF TIME」以来10年ぶりかも。ソフトロックとかBRIAN WILSONっぽいという声が多かったけれど、実際に聴いたらあまりそういう印象はなくて、文字通り「ソフトなロック」でした。これも聴き返すべきタイプの音楽。
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5月
13日
(sun)
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起きたり寝たりで12時間ぐらい余裕でベッドで燃え尽きていました。なんでイベントしたぐらいでこんなに疲れているんだろ。昼も過ぎた頃に、練習も兼ねて昨日の1回目のDJを再プレイ。時間の関係で流しきれなかった曲を含めて25曲ぐらい続けて遊んでいました。雲ひとつなくて暑いぐらいで、昨日のパーティーは夢のようで明日の会社は悪い冗談に思えてくるような日曜日。
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5月
12日
(sat)
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新高円寺のSALON de marbletronで"Let a sleeping dog lie TGV"。来てくれた皆さん、本当にありがとうございました。
最初のお客さんがサエキけんぞうさんだったのは縁起が良かったです。ManaMさんにも初対面できました。お友達を連れて会場に入った瞬間に安達祐美が流れていたのでは、さぞ来場を後悔したのではないかと心配です。
イベントの雰囲気とか集客面ではすでに安定している分、今回は自分自身の気の緩みが猛省点として残ってしまいました。はしゃぎすぎて2回目のDJの時にはもう疲れちゃってたんですから弱すぎです。あと、CDJの操作ミスで数秒間音が途切れちゃったのなんてもう論外。ああいう時の数秒間は果てしなく長い…。借りているCDX-15で練習しまくって、次は技術面をもっとマシにしときたいです。考えてみれば、何かを練習しようなんていう決心自体が久しぶりですよ。
そしてセットリストです。
SET 1 |
1 | CoCo | EQUALロマンス |
2 | 宮沢りえ | ドリームラッシュ |
3 | 芳賀ゆい | 星空のパスポート |
4 | 渡辺美奈代 | ピチカート・プリンセス |
5 | 安達祐美 | どーした!安達 |
6 | OHA-GIRL | 恋のめざまし時計 |
7 | 野村祐香 | セキララ |
8 | 広末涼子 | プライベイト(LIVE) |
9 | ともさかりえ | カプチーノ |
10 | 石川梨華 | 理解して!>女の子 |
SET 2 |
1 | OLU DARA | MASSAMBA |
2 | SABAH HABAS MUSTAPHA & THE JUGALA ALL STARS | DI NAGARA DEUNGEUN |
3 | OMAR SORA | MOTHER AFRICA |
4 | LITTLE TEMPO | 無能の人 |
5 | CAETANO VELOSO | COBRA CORAL |
6 | GORAN BREGOVIC | CAJESUKARIJE COCEC |
7 | MAU MAU | ZEPPELINDIA |
8 | ALI HASSAN KUBAN | MARIA-MARIA |
9 | JORGE BEN | TAJ MAHAL |
10 | 小泉今日子 | 女性上位万歳 |
11 | DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN | HEY JOE |
1回目は前夜に発作的に決めたアイドルポップス攻めです。安達祐美とOHA-GIRLの間に5年ぐらい時間が空いていますが、この辺は僕のアイドル歌謡曲への興味の空白期だったということで。ワールドミュージックもの中心だったのが2回目。ただし、JORGE BENの曲の入りをミスした精神的動揺が次の小泉今日子という選曲に現れています。
ゲストの渡辺兵馬くんは、さすが場数を踏んでいるだけあるテクニックでテクノポップの嵐を吹き荒らしていました。あの選曲で22歳というのはちょっと「嘘だろ」という感じの素晴らしさです。
他のレギュラーDJ陣のハルヲさん・MASAさん・オザワさん・まちださんもそれぞれ思うところがあったようですが、ともかくお疲れ様。次回に向けて精進しましょう、というか特に僕が。
そして、実は次のTGVは日程が決まっています。次回はこれまでとはちょっと趣向の違った正念場になりそうです。詳しくはまたそのうちに。
なにはともあれ、遊びに来てくれた皆さんに最大限の感謝を。そして幸多からんことを!
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5月
11日
(fri)
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登川誠仁「スピリチュアルユニティ」購入。今年で71歳になる沖縄民謡歌手で、本作のプロデューサーは藤田正とソウルフラワーユニオンの中川敬です。98年の前作「HOWLING WOLF」では照屋林助をゲストに迎え、パンクもビックリの勢いのある演奏を聴かせていましたが、それとは対照的に「スピリチュアルユニティ」ではじっくりと深さを感じさせます。三線と島太鼓のリズムもけっこう面白いです。ソウルフラワーが全員で参加した2曲は、思いのほか丁寧なサウンドで登川誠仁のサポートに徹している印象。もうちょい共演曲の数を増やしたり、意外なアレンジをぶつけた方が面白かったかもしれません。三線の弾き語りである「戦後の嘆き」は沁みました。
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セブンイレブンで、15日に新潮社から創刊される「コミックバンチ」の創刊0号パンフレットが配られていました。堀江信彦編集長と原哲夫・北条司・次原隆二の座談会も収録。このマンガ家3人は編集元のコアミックスに出資してるんですね、取締役だし。気合いはすごいんだけど、旬を過ぎたジャンプ作家が集まってるイメージをどう払拭していくのでしょうか。
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5月
10日
(thu)
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「COMIC CUE」vol.100の見本誌到着。祝100号! いきなり版型が大きくなって半分はカラーページ、グラフィックのページも増えています。しかもアンパンマン小事典付き。地下沢中也と水野純子の連載以外はどれもページ数は少ないものの読ませます。他の人の手によるものだそうだけど、南Q太の彩色にびっくりしました。
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5月
9日
(wed)
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「STUDIO VOICE」6月号に、八谷和彦のエアボードの話題を絡めながらジンジャーについてのコラムを執筆しています。
また、4月22日にイベント「well_known_act.1」も開催したウェッブマガジン・well_knownの5月号の「ヘビーローテーション!」特集にコラムを3本書いています。
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5月
8日
(tue)
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8月1日にマーブルブックスから単行本を出す加藤千恵が打ち合わせのために上京してきたので、渋谷の焼肉屋で囲む会。彼女が現在恋をしているという、一緒に蟹を釣りに行った男性の写真も見せてもらいました。蟹を釣る今田耕司似のナイスガイ。彼のためにスターバックスのコーヒー豆をおみやげに買っていたのがいじらしかったです。二次会のカラオケでは、僕のために広末の「MajiでKoiする5秒前」を歌ってくれてありがとう。疲れていたはずの僕も思わず息を吹き返して一緒に歌ってしまったけれど。
あと、マスノ短歌教信者の部屋でも案が出し続けられているものの決まる兆しのない単行本タイトルについて、僕も彼女の日常の出来事から「蟹で縛ってあの日の海で」などを提案しましたが全部一瞬で没にされました。
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5月
7日
(mon)
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鉄道のTGV、
シャエウェアのTGV。以上世界のTGVでした。
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5月21日発売のRON SEXSMITHの新作「BLUE BOY」のサンプル盤をもらうため、夜に平澤さんと待ち合わせ。すでに買っているAUTECHRE「CONFIELD」までもらってしまいました。あと、CLEM SNIDEという初めて名前を聞くバンドのサンプル盤「YOUR FAVORITE MUSIC」も。平澤さんはフォーキーなBRIAN WILSONと形容していて、僕がちょっと聴いた印象では、おとなしめのJERRYFISHかねじれを矯正したTHEY MIGHT BE GIANTSのような印象でした。
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5月
6日
(sun)
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5月30日発売の井上陽水「UNITED COVER」は、昭和歌謡をヌメッとした妖気で包んだようなカバー集。井上陽水も本気の歌手モードで歌い上げてます。
5月23日発売のあがた森魚のベスト盤「20世紀漂流記」を貫いているのは、少年のような素朴で純粋なエネルギー。でもモラトリアムな雰囲気はありません。これを30年も続けられるっていうのはどういうことなんでしょう。「春の嵐の夜の手品師」「キットキット!!遠く遠く!!」「いとしの第六惑星」がマイベストスリー。
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藤倉和音さんのサークル「SELFISHGENE」の本「minitar」には、マンガやコラムにロモが何度も登場するので、急に僕もロモが欲しくなりました。影響されやすいね。そしてheadZshopへアクセス。Lomo LC-Aのウィーンバージョンだと税別21000円だから、思ったほどは高くないですね。でもデジカメに慣れきった身には、フィルムを現像するまでの時間が我慢出きるか不安だったりします。
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5月
5日
(sat)
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12日の"Let a sleeping dog lie TGV"まであと1週間ですよ! 予定が空いている方はぜひ手帳に書き込んでくださいね。
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新井英樹「THE WORLD IS MINE」は第14巻で遂に完結。連載時に最終回を見た時にはその途方もないスケールの結末に半ば呆れつつ衝撃を受けましたが、単行本で再読するとそのたたみかけるように急な展開に再びクラクラに。描き足りない部分も感じるけれど、それでも冷静に読むとすごい密度です。
岩明均は残忍でいいね、と感じたのが岩明均「雪の峠・剣の舞」。ユーモアがあってこそ策謀と戦乱の残酷さがさらに浮き彫りにされます。
「MANGA EROTICS F」2001 vol.4は新人の作品を数多く掲載。chicken「しろむく」は、絵の可愛さと個性が目を引き、さらにせつない終わり方が作品を魅力的なものに。「快楽天」で描いている松本耳子も新人扱いで作品が載っています。
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5月
4日
(fri)
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東京ビッグサイトは遠いよ疲れちゃうよと言いながらも、結局コミティアへ行ってきました。ビッグサイトの別のホールで開催されていた「イタリアまつり」というイベントには、不況下において遠出の行楽を諦めた家族連れがつめかけていて新木場駅は大混雑です。
コミティアで購入したりもらったりした本は20冊ちょい、今回は新規開拓は一休み気味。本やペーパーをくださった皆さんありがとうございました。今回のコミティアで配られているペーパーでは、つじあやのがよく取り上げられていました。久しぶりに会った友人いわく、「ムネカタさんのページ見たらモーニング娘。のことばかり書いてあって驚いた」。それでも袴田めらさんにご挨拶した時にはまたモーニング娘。の話題になってしまいました。会場で会ったまさしろは痩せて垢抜けていて衝撃。
会場では、急逝した藤倉和音さんの作品展が開かれていました。あの才能、いや若者(僕よりも歳下)の命そのものが失われたことがとても惜しい。僕らはいつまでコミティアにいられるのだろう。そんなことをふと考えました。
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5月
3日
(thu)
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そろそろ12日の"Let a sleeping dog lie TGV"の準備をしないとなあ。選曲以前に部屋のCD探しをしないといけないんですが。
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MANFRED MANN「SOUL OF MANN」、かっこいー。MANFRED MANNのインスト集、でもボーカル入りの曲もありました。28曲も入っているのかと思ったら、各曲がそれぞれモノラルとステレオで収録されていて実質14曲。「MY GENERATION」や「SATISFACTION」のジャズロック・カバーも面白いです。ブルース色の混じり方もまた気持ちいい。
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ほぼ日刊イトイ新聞でのサエキけんぞうさんの連載・総武線猿紀行は、前回から続いてモーニング娘。ネタ。「愛の種」発売当時の舞台裏が覗けて興味深いです。
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5月
1日
(tue)
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my flip siteによると、BRIAN WILSONがPAUL SIMONとツアーをするそうです。しかも9月には来日もするとの本人の弁。SIMON & GARFUNKELのオリジナルアルバムは全部聴いているし、PAUL SIMONのソロも「GRACELAND」や「THE RYTHM OF THE SAINTS」は愛聴していたのですが、ステージで披露される楽曲がBRIAN WILSONとPAUL SIMONで半分ずつで、しかも懐メロショーみたいな雰囲気だったら嫌だなぁ。ま、来日するなら必ず行くんですけど。ただ、チケットの価格への不安は残りますが。
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OUTDEX更新、「small circle of friends」にエスロピ・JUNK MOBILE ENGINE・袴田戯画が加わりました。
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